6月19日(日)2016明治安田生命J2リーグ第19節
セレッソ大阪 - 徳島ヴォルティス (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 長島裕明新監督のもと、『新生・徳島ヴォルティス』としてスタートした今季。第1節・千葉戦(1●2)ではアディショナルタイムに2失点を許して敗戦を喫したが、攻守においてアグレッシブな戦いができたことに選手たちは大きな自信を持った。だが、その後も内容とは裏腹に思うような結果を出せず、今季初勝利となったのは第5節・讃岐戦(2○1)。初勝利を機に流れを引き寄せたかったが、第9節・京都戦(1○0)でやっと2勝目という苦しい序盤戦を強いられた。

 しかし、第13節・清水戦(1○0)を境にチームは大きく変化。その要因は、大きく2つ考えられる。1つ目が、相手云々に関わらず、キャンプから積み上げてきた、攻守ともに比重を前に置いた戦い方に原点回帰したこと。2つ目が、時を同じくして中・長距離の正確なパスを配球できるMFカルリーニョスが復帰したこと。この2つがうまく噛み合い、2桁のシュート数を放てるチャンスの多い試合が増え始め、勝点もコンスタントに積み上げられるようになってきた。
 そして、『四国ダービー』となった前節・愛媛戦(2○0)では、攻撃陣が流れの中で複数得点を挙げ、守備陣が無失点に抑えるという理想に近い結果を出せるまでになった。

 今季からキャプテンを務めるMF濱田武は「最近、うちは調子が良くてチャンス自体も増えています。セレッソ戦も十分やれるんじゃないかと思います」と状態の良さを言葉にする。おそらく今季最も良いチーム状態で挑める一戦を前に、長島監督も「攻守においてどんどん前からという、今みたいな戦い方をしつつ上位に勝ちたいです」と意気込む。
 そして、セレッソ戦は今季初の連勝を掴むチャンス。6勝3分9敗の勝点21で12位まで盛り返したが、さらにジャンプアップするためには連勝が不可欠。2試合連続弾で好調のFW佐藤晃大は「リーグ前半戦の大詰めですが、ここで連勝すれば勢いに乗って後半戦に向かって行けると思います。セレッソは個人の能力が高いですが、勝てない相手ではないと思います。連勝するチャンスだと思っています」と言う。

 歯車が噛み合い始め、ケガによる離脱者ゼロ。磐石な態勢が築かれつつある中、まずは今季初の連勝を狙う。

文・柏原敏