7月16日(土)2016明治安田生命J2リーグ第23節
ザスパクサツ群馬 - セレッソ大阪 (18:00KICK OFF/正田スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 前回(第3節)の対戦 を忘れることはできない。開幕2連勝を果たして意気揚々とキンチョウスタへ乗り込んだ群馬だったが、衝撃の一撃に沈んだ。

 そのゴールシーンは、群馬サポーターのみならずセレッソサポーターの脳裏にもはっきりと焼き付いているはずだ。得点が生まれたのは後半14分だった。群馬は、右クロスを入れられるとその折り返しを柿谷曜一朗にキープされる。ペナルティーエリアだったが、柿谷が後ろを向いていたため守備陣は正面を向かせないようにケアしていた。そんな守備対応をあざ笑うかのように柿谷は、次のアクションを起こした。右から左足へと持ち帰るダブルタッチヒールシュート。群馬のセンターバック川岸祐輔、GK清水慶記は一歩も動けず、その軌道を見守るしかなかった。

 群馬はその1点によって0-1の惜敗。いま振り返ると、そこから低迷が始まってしまった。現在の順位は21位、最近5試合は4分1敗と勝てない試合が続く。シーズン後半戦の2戦目となる今節、負傷離脱中の柿谷の帯同は難しい状況のようだが、群馬はセレッソから勝利を挙げることで自信を取り戻したい。

 セレッソ戦へ向けて士気を高めているのは、舩津徹也だ。2012年にセレッソでプレーした舩津は今季、群馬でプレー。開幕当初はボランチで起用されていたが、その後は右サイドバックでプレー。持ち前のハードワークでチームに魂を吹き込んでいる。献身的な守備がベースの舩津だが、前々節・町田戦ではセットプレーからゴールを奪うなど、攻撃の伏兵としても存在感を発揮。「ドーベルマン」のごとくボールを追いかけ、気迫のプレーを展開している。

 古巣戦へ気持ちを高める舩津は「セレッソには1年しかいなかったが、本当良いヤツばっかりで楽しかった。そういう選手たちと対戦するのは刺激になる。簡単な試合ではないが、個ではなく組織で戦うことで勝点3をつかみたい」と大一番へ向かう。 
 群馬は14日、快晴の中でトレーニングを実行。コンデション、ムードとともに最高潮となっている。「セレッソに勝つことができればチームは勢いづく」(服部浩紀監督)。セレッソが強ければ、強いほど群馬は熱く燃える。

文・伊藤寿学