8月7日(日)2016明治安田生命J2リーグ第27節
セレッソ大阪 - 横浜FC (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 セレッソサポーターの皆さん、こんにちは。5月22日のニッパツ三ツ沢球技場での前回対戦 ではお世話になりました。試合を通して押し込まれながらも耐えに耐えて、87分にスーパーロングカウンターから先制したときは勝てると思ったのですが、その後さらなる猛攻に遭い、ショートCKからブルーノ メネゲウさんにスーパーボレーを叩き込まれてガックリきたことは、昨日のことのように憶えています。

 あの試合の後、未勝利が続いていた横浜FCではミロシュ ルス監督が心臓病検査のため帰国し、そのまま6月15日に辞任してしまいました。現在指揮を執っているのは中田仁司監督。2000~2003年にセレッソでコーチ、ユース総括責任者を務めていた方で、柿谷曜一朗さんや山口蛍さん、丸橋祐介さん辺りの恩師にあたる人です。その後、名古屋でコーチを務めていた際は玉田圭司さんとも師弟関係にあったそうで、「あいつが途中から出てくるのは嫌だな。試合前にいっちょ威圧しとくか(笑)」と、冗談か本気かわからないことも申しておりました。

 やや話が逸れました。あれから3カ月。横浜FCは一時は17位まで順位を下げましたが(現在は13位)、ここ4試合は負けなしの2勝2分。その2勝が「好調の岡山と、苦手の(過去1勝しかしていなくて、ここ6年間勝てていない)千葉」(佐藤謙介)から挙げたものということで、チームとして自信を付けているところでございます。

 自信を付けているのは、結果もさることながら、練習でやってきていることが試合に表れ、それが結果に結びついているからです。中田仁司監督が指導するようになってから、練習には「基本中の基本」(市村篤司)とも言えるメニューが増えました。止める、蹴る、周りを見る、声をかける。時にはそれこそ小学校低学年のサッカー教室のような光景もありました。選手たちは内心で反発もあったかもしれませんが、「それが僕たちに足りていないことだから」(寺田紳一)と、黙々と練習に取り組みました。結果、わずかずつではありますがその効果は表れ、イージーミスの数は試合を追って少なくなっていきました。そして前節(千葉戦)・前々節(北九州戦)と局面に人数をかけて崩し、フリーで上がってきた選手に展開する「練習の成果が出た」(中里崇宏)得点が続いたことで、「選手も『こうすればいいんだ』という雰囲気はつかめてきている」と、中田監督も選手の成長を認めています。

 セレッソさんはここ3試合で1分2敗、それも町田と讃岐に複数失点して負けておられます。京都には先に3失点しており、ここ3試合で失点は8。横浜FC側から眺めると、「歯車がどこか微妙にズレている」(中田監督)状況なのかなと推察されます。とはいえ、やはりセレッソさんは「個々の能力がエグい」(野崎陽介)強敵です。左肩を脱臼して離脱中の寺田に代わって司令塔役を務める佐藤謙介はこう言います。「僕らは(個の能力の差を)チーム1人1人でカバーして、相手の隙を突ければ…。今やっているサッカーができれば、前回対戦のときより互角以上にやれると思う」。

 あれから3カ月、痛み分けに終わった試合の決着はいかに? 良いゲームを期待しましょう!

文・芥川和久