2月25日(土)2017明治安田生命J1リーグ第1節
セレッソ大阪 - ジュビロ磐田 (15:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 中村俊輔の加入により、ジュビロ磐田への世間の注目度は一気に上昇した。1月13日の新体制発表会見ではメディアが殺到し、今シーズン初練習には雪が舞った翌日でも約700人の観客が訪れた。元日本代表レフティーは積極的にチームに溶け込む姿勢を見せ、周囲もそれを歓迎。ピッチ内外でコミュニケーションはしっかり取れている。

 注目の新戦力は彼だけではない。川又堅碁(名古屋から移籍)は新たなストライカーとして期待され、高橋祥平(神戸から移籍)は守備の安定をもたらしてくれるはず。ウズベキスタン代表経験のあるムサエフが中盤の底で攻守に躍動してくれれば、磐田にとって心強い。ニューイヤーカップ鹿児島ラウンドでは、初戦こそ中村俊と川又が共演したが、残りの2戦ではベンチからも外れた。非公開の練習試合では揃って出場しているようで、新コンビの連係強化は進んでいる。セレッソ大阪との開幕戦でベールを脱ぐことになるが、大きな注目を集めるはずだ。

 名波浩監督はセレッソでプレーしていた頃を振り返り、柿谷曜一朗とのこんなエピソードを明かしてくれた。
「俺が入って初日か2日目に、柿谷が『FK勝負しましょうよ』と言ってきたんだ。アイツは当時16歳だったかな。どっちが何本決めたとかは覚えていないけど、(挑戦してくることが)すごいなと」
 また清武弘嗣と同じ大分県出身の松本昌也は「対戦が楽しみ。目標でもあるし、負けたくない選手」と同郷の先輩を意識している様子だった。

J1復帰2年目の磐田にとって、今シーズンは上位進出も目論む年である。新加入選手がスタメンに複数名を連ねることが予想されるが、既存選手との融合も順調に進んでいる。公式戦ならではの緊張感はあるはずだが、それは相手も同じだ。強者であるセレッソから勝点3を奪うことができれば、サックスブルーにとって最高の船出となる。

文・青木務