3月15日(水)JリーグYBCルヴァンカップ第1節
セレッソ大阪 - 横浜F・マリノス (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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今季、大改革を図った横浜F・マリノス。30歳台の選手が4人だけとなり、大幅な若返りを敢行した。変革は今のところ順調に進んでいる。リーグ戦は新外国籍選手のダビド バブンスキーとウーゴ ヴィエイラが、開幕から2戦連続アベック弾で連勝に導いた。前節は鹿島アントラーズに0-1で敗れたが、守備で奮闘。エースの齋藤学を負傷で欠いたことを考えれば、善戦したと言えるだろう。

さて、ルヴァンカップが開幕するが、連戦中の試合だけにメンバー構成の予想が難しい。ただ、エリク モンバエルツ監督の采配傾向から察するに、グループステージの戦いでは、リーグ戦のメンバーからガラリと入れ替えて臨むはずだ。その中の一員として、元セレッソ大阪の扇原貴宏が地元・大阪への帰還を果たすと思われる。

扇原はU-15からセレッソ一筋、昨季途中で名古屋グランパスへ移籍するもケガに泣き、失意のシーズンを過ごした。そして、今季よりトリコロールのユニフォームに袖を通すことに。ところが、現在までリーグ戦ではベンチ入りが1試合のみと、試合に絡めていない。長身レフティーのボランチは、日本人では稀有な存在。柔軟なボールさばき、非凡なゲームメイクセンスを兼ねたエレガントなプレースタイルは、フランス人指揮官が好みそう。期待値が高いのは間違いない。

横浜FMのファンからは、顔がチームマスコットキャラクター「マリノスケ」に似ていると話題になり、すでに親しまれるが、まだ移籍してから間もない。扇原本人は加入後、チームの印象を聞かれ、「前にいたチームが、ちょっとうるさすぎというのもあるんですけど、結構みんな真面目。セレッソがやっぱりにぎやかすぎたんで(笑)」と過去を懐かしむように話していた。また、宮崎キャンプ中にはオフを利用して、同じく宮崎で行ったセレッソの練習試合へ足を運んだという情報も。彼の中から“セレッソ愛”が完全に消えてなくなることはないのだろう。
今カードは、扇原にとって人生初の古巣戦。思い出が詰まったキンチョウスタジアムのピッチ上での胸中はいかに…。両チームのサポーターの熱視線が、扇原に集まる。

文・小林智明(インサイド)