7月2日(日)2017明治安田生命J1リーグ第17節
セレッソ大阪 - FC東京 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 FC東京は今季、前例がないほどの大型補強を行い、開幕前から大きな期待を集めていた。だが、ここまでは、なかなか思うように勝ち点を積み上げられていないのが現状だ。6月28日のルヴァンカッププレーオフ初戦で広島から1-0で勝利を挙げたが、それまでは公式戦3連敗。今季チーム最多6得点を挙げている頼みのFW大久保嘉人も18日のリーグ磐田戦で右足首を負傷し、約1カ月の離脱を余儀なくされている。

 このセレッソ大阪戦でリーグ戦も半分を消化し、後半戦へと折り返す。上位進出の足掛かりにするためにも、結果と共に内容にもこだわりたいところだ。篠田善之監督は、現在のチームが抱えている課題をこう口にしている。

「先制して2点目を奪うところで苦労している。チャンスはあるので、そこで2点目、3点目を決めきる力をつけることでチームのギアがもう一つ上がる。どうしても勝てていない、引き分けが多い中で1点を守って勝とうという意識が強くなりがち。そこをグループとしての課題としてトレーニングの中で払拭していきたい」

 攻撃の構築は、チームビルディングにおいて最も時間が掛かるところ。ましてや大幅に選手を入れ替えたため、連係面もさらに改善が必要だ。高萩は、今節に向けて「相手は形ができている。前線は攻撃的だが、どちらかというと前に出てくるので、守備でしっかりと対応しつつ、背後にあるスペースを使っていきたい。それができれば形もつくれると思う」と口にした。

 苦闘が続く首都クラブが、長いトンネルを抜け出せるか。J屈指のメンバーがそろっているだけに、課題を克服できれば上位進出も見えてくる。チームとして偶発的ではない意図的な攻撃の形をつくり出す上では、その成功体験が必要となる。それを見いだす一戦にしたいところだ。

 また、セレッソ大阪にはFC東京に在籍した選手も多く、ピッチでの再会を心待ちにしている選手も多い。太田宏介もその一人だ。同サイドでのマッチアップが予想される水沼宏太や、松田陸についてこう語る。

 「宏太とは一緒にプレーしていないけど、プライペートでは仲の良い選手。陸はオランダでプレーしていた時にもよく連絡をくれたし、多くの時間を共にした。東京を出てセレッソ大阪でしっかりとポジションを確保したことはすごいと思う。楽しみだし、楽しいゲームになりそう」

 かつてのチームメートたちの前で、新たなFC東京の姿を見せられるか。前半戦最後の試合は、それに尽きる。

文・馬場康平