9月9日(土)2017明治安田生命J1リーグ第25節
FC東京 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/味スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 首都クラブの負の連鎖が止まらない――。
 FC東京は、今季開幕前に大型補強を敢行。上位進出の期待も懸かっていたが、開幕後は思うように勝ち点を積み上げることができず、J1リーグ戦では10位に甘んじている。その中で、DF森重真人、DF室屋成、MF田邉草民が長期離脱中。さらに、韓国代表DFチャン ヒョンスが、5日深夜のFIFAワールドカップロシア大会アジア最終予選・ウズベキスタン戦で負傷退場する事態に陥っている。7日に帰京して埼玉県内の病院で検査を受けるが、左骨盤を強打した影響で今節の出場回避が濃厚となった。

 現在公式戦4連敗中で、主力に多数の離脱者が出ている中で迎えるセレッソ戦。篠田善之監督は、ルヴァンカップ準々決勝・川崎F戦の試合2日後に選手たちを集めて「早く次に気持ちを切り替え、心も体もしっかりと準備した選手だけがピッチに立てる」と話した。さらに、「勝負の世界だからこそ、もちろん結果は重く受け止めなければいけないが、自分たちがやるべきことは目の前のゲームに向けて最善の準備をし、勝利を目指さなければいけない。それは、昨季途中に就任してからずっと言い続けてきたこと。それをもう1度、このタイミングで選手たちと確認した」と、続ける。

 この一戦のポイントは、昨季までFC東京でプレーしていた水沼宏太をいかに封じるか。指揮官は、こう口にした。
「セレッソは、しっかりとした守備から鋭いカウンターを持っている。いい守備からのいい攻撃を実践していて、常にスピードを緩めずにゴールまで迫ってくる。それが彼らの強み」
 水沼が起用されるようになってからは、サイドからの正確なクロスボールを生かした得点パターンを確立。前回のアウェイ戦(第17節 )では、そこを起点に2ゴールを奪われている。「その献身性や、縦に早いスピードで存在感を発揮している。彼がピッチに立つ時は、サイド深くというよりも、特にアーリークロスに警戒が必要」と、篠田監督。サイドの攻防で機先を制することができるかどうかで、勝敗は左右されるはずだ。

 現実的には今季無冠が決定的のFC東京。だが、一戦必勝で残りのリーグ10試合を戦っていくしかない。この逆境をバネにできるか。その姿勢を、この一戦でファン・サポーターに見せなければいけない。

 文・馬場康平