5月5日(土・祝)2018明治安田生命J1リーグ 第13節
セレッソ大阪 - V・ファーレン長崎 (15:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 初のJ1リーグ戦を戦うV・ファーレン長崎の成績は、現在4勝2分6敗の14位。リーグ序盤こそJ1のスピードや高い個のレベルに苦戦したが、チームの伝統であるハードワークや相手の弱点を徹底して突く戦術をベースに調子を安定させた。セレッソ大阪でのプレー経験があるMF黒木聖仁、昨季はガンバ大阪でプレーしたMF中原彰吾がボランチでコンビを組むようになった第7節からは、3試合無失点(~9節)、4連勝(~10節)を達成。
 開幕前には「J2降格候補の最右翼」とも言われたことを考えれば、予想以上の健闘と言って良い。3年ぶりとなるセレッソ戦でも着実に勝点を積み重ねて、J1残留さらにその先を目指す足がかりとするつもりだ。

 サンフレッチェ広島戦(11節)、鹿島アントラーズ戦(12節)に敗れて連敗中の長崎。ジュビロ磐田・名古屋グランパスに2戦連続で引分のセレッソ。ともに3試合ぶりの勝利を目指す対戦だが、ポイントはやはりコンディションだろう。
 4月に入ってからカップ戦も含めて週に2試合というハードスケジュールで戦ってきた疲労は、どちらにも重くのし掛かっているが、長崎は「最後まで走り切れるのが強み(DF徳永悠平)」と運動量に自信を持つチーム。セレッソの主力にケガ人が相次いでいることも考えれば、「1対1や球際、セカンドボールを拾うといった、僕らがどこにも負けないと思ってやってきた部分(DF髙杉亮太)」でも優位に戦えるはずだ。

 長崎にとって、セレッソは戦力的・実績的にも上のチーム。思うようにゲームを進められないシーンも多いだろうが、J2時代のセレッソと長崎の対戦成績は4戦して2勝2敗と相性も悪くない。高木琢也監督も以前から「セレッソは選手の個性がハッキリしている分、対策を立てやすい面もある」と語っており、苦手意識を感じさせない。「全員がさぼらずに体を張って守る(GK徳重健太)」ことで0-0の時間を長くできれば、ホームのセレッソを焦らせることもできるに違いない。

「リーグ戦が中2日・中3日で続くセレッソとの対戦までは、本当に大事になると思います。そこの5連戦で良い戦いができれば、J1残留も、その先も見えてくる(MF黒木聖仁)」
 チームがリーグ序盤戦でのポイントと位置付けた第9節からのリーグ5連戦は、ここまで2勝2敗。ヤンマースタジアム長居で目指すは、この5連戦で勝ち越すこと。長崎にとっては、J1で最初に迎えるリーグ戦の勝負どころに総力を懸ける。

文・藤原裕久