7月11日(水)第98回天皇杯 3回戦
セレッソ大阪 - ツエーゲン金沢 (19:00KICK OFF/石川西部)
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 J2で4年目のシーズンを戦うツエーゲン金沢は、現在13位。昨季からチームを率いるのは柳下正明監督。昨季は柳下監督の下、新たなチームの土台作りに多くの時間を注いだ。今季はすでにベースとなる戦術が浸透しており、新戦力のほとんどがフィットしてきた。リーグ戦はここ5試合負けなし(2勝3分)で、7月は2週間で5連戦というハードな日程だが、中2日、中2日の試合が続いた“連戦の前半”はひとまず終わり、前節・山口戦から中3日で「ものすごく良い経験になる(柳下監督)」という天皇杯3回戦・セレッソ大阪戦に臨む。 

 金沢の真骨頂はショートカウンター。守備は人に対して強くいくという共通認識で、そこから速やかにスペースを突いてゴールを狙っていく。最近は得点が生まれているのもポジティブな要素で、直近3試合で8得点を挙げている。いずれの試合も時間の経過とともにオープンな展開になる打ち合いだった。

 金沢の近況はこのくらいにして、ここからはセレッソサポーターの皆さんお待ちかねの庄司朋乃也と清原翔平について。昨年の夏、金沢に期限付き移籍した庄司は、センターバックの一角としてレギュラーの座をがっちりキープ。たくさん試合をこなして経験値を上げている。期限付き移籍の場合、所属元と対戦する試合に出場できないことはめずらしくないし、むしろそちらのほうが多いかもしれない。だが、この試合を迎えるにあたり、そうした制約はなく、庄司は出場可能だ。その庄司は「誰が出てきてもすごい方たちばかり。僕個人というよりも、チームとして守れればいい」と話した。

 2016〜17年にセレッソでプレーし、徳島ヴォルティスへの期限付き移籍を経て、今季金沢に復帰した清原翔平は、金沢のJ2残留に大きく貢献した15年同様、やはりチームにとって不可欠な存在となっている。古巣・セレッソ戦に向けて「楽しみです」と清原。16年のJ1昇格プレーオフ決勝では、セレッソをJ1復帰に導くゴールを奪った。「たまたまです。でも、ああやってサポーターの人たちが作ってくれる良い雰囲気の中でできたのは幸せ。セレッソの看板を背負ってプレーできる選手たちは幸せだと思う」と当時を振り返る。

 最後に、2人からセレッソのファン・サポーターへのメッセージをもらったので、そちらを紹介して本稿を締めくくりたい。
「金沢で元気にやっています。これからも応援よろしくお願いします」(庄司)
「徳島に行く時はいきなりセレッソを離れてしまう形で、そのまま金沢に移籍した。なかなかセレッソのファン・サポーターの皆さんとの別れの時間がなかったので、元気にやっている姿を見せられたら…」(清原)

文・野中拓也