7月18日(水)2018明治安田生命J1リーグ 第16節
清水エスパルス - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/アイスタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 昨季、セレッソ大阪と一緒にJ1に復帰した清水エスパルスは、年間を通して苦しい戦いが続いたが最終節で残留(14位)を決め、今季はヤン ヨンソン新監督の下で新たなスタートを切った。昨季途中から古巣・広島の指揮を引き継いでJ1残留に導いたヨンソン監督は、今季から就任した清水でもまず守備を整えるところから入ってチームに粘り強さを加え、ここまで5勝3分7敗、19得点/21失点の10位という成績を収めている。

 今季の戦い方は、4-4-2の布陣で堅実な守備のブロックを作り、できるだけ高い位置でボールを奪ったところからのショートカウンターでゴールを奪うという形が最も得意とするところ。チーム全体の献身的なハードワークや切り換えの速さという部分も持ち味にしている。

 そしてワールドカップによる中断期間では、守備の課題を克服すると同時に攻撃のバリエーションを増やし、質や精度を上げることに注力してきた。7月11日(水)に天皇杯3回戦を戦って甲府に0-1で敗れたが、この試合ではコンディションの面で少し課題があり、本来やりたいサッカーができていなかった。ただ、リーグ再開に向けてやるべきことは明確になったので、今週のセレッソ戦に向けてきっちりと調整してくるはずだ。

 もちろん、「セレッソは個の力とチームの規律が両立していて非常に良いチーム」(ヨンソン監督)とセレッソの強さは十分承知しているが、ここ2年の対戦成績(2勝1分1敗)を見ても苦手意識はない。昨年のアイスタでのゲーム(第21節)で2得点して勝利の立役者となった若きエース、北川航也(21歳)は、この試合に向けて次のように意気込みを語る。
「非常に厳しい試合になると思いますが、それでも隙は見つけられると思うし、奪ってからショートカウンターという形で自分たちの色も出しやすいと思うので、楽しみにしています。自分もつねにゴールを意識したプレーを続けていきたいです」(北川)

 チーム全体としても、自分たちがフレッシュな心と身体で90分間ハードワークをやり切れば、自ずと良いサッカーができ、勝利も近づくという自信を持っている。それは中断前の厳しい戦いの中で手にしてきたものだ。
 セレッソの強力な攻撃陣を全員の組織的な守備で抑え、わずかな隙を見逃すことなくスピードと迫力を持ってゴールに迫る。シンプルだがやるべきことを全員が共有できていることも、今季の清水の強みと言える。

文・前島芳雄