7月25日(水)2018明治安田生命J1リーグ 第14節
セレッソ大阪 - 鹿島アントラーズ (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 鹿島の攻撃が劇的な変化を見せている。FIFAワールドカップロシア大会による中断前までリーグ戦では12得点(14試合)しかできていなかった攻撃陣が、ここ2試合で9得点と大爆発。天皇杯3回戦・町田ゼルビア戦も含めると公式戦3試合で14得点を奪った。停滞していた攻撃は、ここに来て一気に改善の兆しを見せている。

 大岩剛監督も手応えを感じている。
「中断期間中に取り組んだ、自分たちがボールを動かしたり、ポゼッションする場所、そして人数のかけ方、あとはスイッチを入れるタイミング。そういうものが少しずつ、選手お互いで合い出したんではないかと感じています。しっかりとフリーランニングすること、相手のウィークポイントを突いていくタイミングは非常によくできているのではないかと現時点では感じています」

 3試合で4得点を奪った鈴木優磨も「攻撃が整理された」と、自分がやるべきことを明確に捉えている。中断期間の静岡キャンプからコーチに就任した黒崎久志氏からは、ペナルティーエリア幅のなかで動き、プレーすることが求められている。それが奏功していると言えるだろう。

 ただ、守備についてはまだまだ改善すべき点を残している。得点力は向上したが、3試合とも失点しており、計6失点と安定していない。取られ方も試合の流れに関係なくあっさり崩されてしまっているため、大岩監督も大勝した前節・柏戦後、「失点の部分、あとはゲームの締め方、そういうところは次に生かしたいと思います」と指摘した。
 改善の余地を残す守備陣を主に見ているのはセレッソ大阪でも活躍した羽田憲司コーチだ。攻撃ほど選手の意図や動きが合っていない。羽田コーチは「失点しているので、守備が安定するまではもう少しかな」と話した。

 慣れ親しんだ長居での試合は楽しみだという。
「長居に帰れるのは、すごく楽しみ。昨季からメンバーも揃っているし、生え抜きも中心選手になった。昨季の優勝で自信をつけているだろうし、強敵ですよね。順位も僕らより上にいるし、チャレンジャーの気持ちで向かいたい」

 今は好調な攻撃陣が守備を支えているが、上位進出を狙うためにも攻守両輪が揃うことを目指す。
 
文・田中滋