7月28日(土)2018明治安田生命J1リーグ 第18節
ベガルタ仙台 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ユアスタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 今季の明治安田J1リーグの後半戦最初の試合を、J2時代から何度となく戦ってきたセレッソと対戦できる。順位も近く(セレッソ5位、仙台7位)、盛り上がる一戦になることを期待したい。
 といっても、仙台はホームゲームである以上、内容だけでなく勝利を手にする必要がある。また、今季の初対戦となった4月25日・第10節 では、セレッソに2-1で敗れた仙台。その時の借りを返す勝利を狙っている。

 その第10節の対戦では、仙台はCKの流れから蜂須賀孝治のJ1リーグ戦初ゴールで先制したものの、後半に清武弘嗣に2ゴールを畳みかけられて逆転負けを喫した。後半に追いつかれてから、仙台はボールを奪ってから前に出る人数が少なくなった、換言すれば攻撃が前線任せになってしまったことが大きな敗因となった。仙台は攻守ともに複数人が連動してこそ多様な攻撃ができるのであり、守備から攻撃への切り替えにおいて個々人のズレが大きくなってしまっては、セレッソの堅守を崩すことは難しい。この敗戦の後、なかなか勝てず苦しい時間も過ごしたが、復調して中断期間に入ることができた。

 その頃、チームに技術面、そして精神面で前に進む力を取り戻させた1人が、セレッソサポーターの方々にもお馴染みの関口訓充である。
 4月10日に仙台へ実に6シーズンぶりの復帰を果たした関口は、左ウイングバックを主戦場にプレー。ドリブル突破ひとつとっても、若い頃のような勢い任せのかたちだけでなく、緩急をつけたかたちでも相手を振り回すようになった。セレッソ時代にもよく蹴っていたというセットプレーも、仙台で蹴るようになった。頼れるベテランは、中断前最後のJ1第15節・鹿島戦で2点に絡む活躍を見せて勝利に貢献。ピッチ外でも、その明るい(以前よりは落ち着いたといってもやはり明るい)キャラクターで、場を盛り上げている。
 ただし、ここ最近は脇腹を痛めていたため、リーグ戦は2試合連続欠場。「自分にとって大きな存在のセレッソと対戦できるのを楽しみにしているし、どの選手とのマッチアップも楽しみ」と、早い段階からセレッソ戦を楽しみにしてきた関口が今節に出場できるかどうかは不透明だが、復帰に向けて準備を進めているところだ。

 その関口のほかにも、この中断期間に加わった矢島慎也やハーフナー マイクといった実力者が、それぞれ高いパスセンスと圧倒的な高さといった武器をチームに加えており、仙台は前回対戦の仙台よりも力を増している。前節の鳥栖戦は相手に押し込まれながらもカウンターから西村拓真が得点したように、相手陣内でのパスワークのような得意なかたちができない展開になったとしても、繰り出せる攻撃手段がある。多くのタレントと多彩な攻撃が魅力的なセレッソと、楽しい攻め合いができることを期待したい一戦だ。

文・板垣晴朗