9月5日(水)JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝第1戦
湘南ベルマーレ - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/BMWス)
試合写真・コメントなど チケット
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 5カ月前とはいえ、前回対戦の記憶はそれぞれの脳裏に鮮明だ。
「うまいと思いました。相手にボールが渡るとなかなか取れない」
たとえば山根視来は、セレッソ大阪とアウェイで対峙した第5節 をそう振り返る。

 くだんの一戦ではゲーム序盤、ヤン ドンヒョンに先制点を奪われるも、岡本拓也のゴールで前半のうちに追いついた。だが拮抗した展開が続くなか、ゲーム終盤に杉本健勇に決勝点を決められ、湘南は1-2で敗れたのだった。

 前回対戦の際に4バックだったセレッソは、現在は3バックを敷いて安定した成績を収めている。「ミラーゲームでは目の前の相手に負けないことがより大事になる」。ルヴァンカップ準々決勝に向けて山根がそう語れば、同じく最終ラインに並ぶ大野和成も「1対1で負けないこと」と一戦を見据える。
 大野はまたセレッソの才能豊かな攻撃陣を踏まえ、リスクマネジメントの大切さに言及する。
「自分たちが攻めている際の相手のカウンターなど、いい流れのときほど注意しなければいけない。それを守るのは後ろの役目。後ろとしてはとくに集中しなければならない」

 ルヴァンカップグループステージDグループを2位で抜け出した湘南は、仙台とのプレーオフステージに臨み、第1戦を3-0で取るも、第2戦は相手の猛攻に遭って1-3と苦しめられた。アウェイゴールの差で次への切符を手にしたが、ホーム&アウェイの難しさを肌で感じさせられたものだった。
 そうして駒を進めたノックアウトステージは、クラブとしてベスト4に進出した1996年以来、実に22年ぶりのことだという。

 対してセレッソは、昨季のルヴァンカップ覇者である。「彼らのほうが経験値がある」曺貴裁監督は言う。
「前回優勝しているし、このホーム&アウェイ2試合の戦い方も彼らはよく知っているはず。どんなメンバーが出てくるかわからないけど、もともと個の力のあるチーム。そうした個に対し、我々は強い気持ちで負けないことが大事だし、グループとして相手に仕掛けていかなければいけない。まずは初戦、いい戦いをしたいと思っています」

 先週行なわれたJ1第25節・長崎戦では、出足や球際、切り替えなど、攻守に仕掛けて先手を取り、相手の時間には粘り強く対峙して、6試合ぶりの勝利を手繰り寄せた。ホーム&アウェイの2戦をもって雌雄を決するプライムステージでも自分たちらしい戦いを傾け、次への扉を開きたい。

文・隈元大吾