9月14日(金)2018明治安田生命J1リーグ 第26節
セレッソ大阪 - ジュビロ磐田 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 前節名古屋グランパスに対して、屈辱の6失点で敗戦したサックスブルー・ジュビロ磐田にとって、今節セレッソ大阪との一戦は、内容以上に結果が求められる重要なゲームとなる。

「何がいちばん必要かと言われれば、心のケア。スコアと内容が伴わない試合をしてしまった我々だが、どのように挑戦者としてのゲームメンタルを取り戻すか。セレッソ戦までのポイントになると思う」とメンタルの重要性を説いた名波浩監督。選手たちは、再スタートを切った5日(水)からいつも通りの活気ある姿で練習に励み、小川大貴が「下を向いていても仕方がない。みんな切り替えられていると思います」と話したように、チーム全体でポジティブに取り組んでいる。この姿勢こそ磐田の良さでもあるが、再び結果が出なければ、さらに自信を失ってしまう可能性もある。それだけに、セレッソ戦での結果が今後に向けて重要な意味を持つ。

 セレッソの印象について、指揮官は「(山口)蛍も戻ってきた。外国籍選手のセンターライン中心にしっかりと守れる。狭いエリアでのボール回しもうまい。高木俊幸や福満隆貴らワイドに非常にフレッシュな選手もいる。穴が少ない」と分析。しかし、前回対戦時(第11節)はセレッソの攻撃面での良さを完全に消し、今季ベストパフォーマンスとも言える試合内容を展開。スコアこそ1-1だったが、前半はセレッソをシュート0本に抑え込み、磐田が得意としてきた良い守備から攻撃へ転じていくスタイルを見事に披露した。その時とはお互いにチーム状況は異なるが、そのゲームプランを再び遂行できるかが試合のカギを握る。 

 勝利のために重要となるのが先制点。今季先制した試合では5勝2分と負けなしの磐田にとって、先制点を奪えるかどうかは試合の勝敗を左右する指標とも言える。
 攻撃面で課題を抱えている中で、8日の大宮との練習試合でFW小川航基が評価を高めたことはセレッソ戦に向けた明るい話題でもある。自ら獲得したPKで1得点を記録。指揮官が試合後に「(小川)航基のパフォーマンスが良かった」と評価し、本人も「動き出しの回数や質という部分では、良い手応えをつかんだ」と振り返ったように、質の高い動きでボールを受け前線で起点となり続けた。中村俊輔もその動き出しについて「自分が気に入った動きをしてくれていた」と評するなど、セレッソ戦のスタメン入りに向けてアピールに成功。度重なる負傷で不遇のシーズンを過ごしているが、磐田のキーマンとなれるか注目が集まる。

 現在10位とはいえ、15位の柏レイソルと勝点3差。今季の目標でもあった『トップ5』から、『残留』という目標に「下方修正しなければいけないと思っている」と指揮官も明言しただけに、その目標に向かって勝点を積み上げることが今節最大のミッションとなる。

文・森亮太