9月22日(土)2018明治安田生命J1リーグ 第27節
湘南ベルマーレ - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/BMWス)
試合写真・コメントなど チケット
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 今季4度目のセレッソ大阪との対戦となる。回数もさることながら、両者は2週間ばかり前にルヴァンカップ準々決勝の2試合(第1戦第2戦)を戦ったばかりである。メンバーの入れ替わりこそあれ、チームとしての特徴はともに、脳裏に肌に刻まれていよう。

 ただ、ポイントはもちろん押さえたうえで、湘南として今節大切にすべきは前節の鹿島戦に辿れそうだ。アウェイに臨んだ彼らは後半間もなく先制を許しながら66分に追いついた。だが後半アディショナルタイムに失点し、1-2で敗れたのだった。

 とりわけフォーカスされるのは1-1で迎えた終盤の戦いである。「最後失点した数分前に守ろうという意識がどうしても強くなってしまい、攻めのための守備がまったくできなかった印象がある」曺貴裁監督は振り返る。

 映像で見返しても勇気を持った戦いをしたと、そう続けたように、指揮官はすべてを否定しているのではない。ただ一方で、鹿島が追いつかれても動じずにゲームを進め、決めるべきを確実にモノにして勝負を制した脈々と息づく彼らの伝統に、あらためて教わるところがあったという。

「うちにとって後ろに引いて守る形は慣れてないからいいことがたぶん生まれない。やはり我々は、自分たちがこれまで培ってきたボールを奪う形を点差に関係なく出していかなければいけない。今節も90分間どれだけ自分たちのものを信じ切れるかがすごく大事だと思うし、それがイコール相手にとって嫌なことになると思います」

 彼らは果たして、縦への意識やボールを奪う守備をオフ明けからあらためて共有している。「選手全員でやりたいことを再確認したいい練習ができた。相手のことを考えるより自分たちのやるべきことを見つめ直してやるだけだと思っています」トレーニングの汗を拭いながら小川慶治朗は言う。また岡本拓也も「間違いなく難しい試合になるとは思うけど、いい時間帯も悪い時間帯も自分たちらしく戦うことがポイント」とチームの想いを代弁した。

 怪我もあり、誰がピッチに立つのかメンバーも見どころとなろう。いずれにせよ、セレッソとの過去の対戦をひもとく以上に自分たちを見つめる戦いとなる。

文・隈元大吾