10月20日(土)2018明治安田生命J1リーグ 第30節
FC東京 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/味スタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 FC東京は前節の敵地・名古屋戦で8戦勝ちなし(3分5敗)という長いトンネルを抜け出し、9試合ぶりの勝利をつかんだ。その要因となったのが、原点回帰だった。長谷川健太監督はこう口にする。
「8試合勝利から遠ざかっていた中で、名古屋戦に向けて、選手たちにゴールと勝点を積み重ねていた春先にもう1度立ち返ろうという話をした。チームとして(永井)謙佑の推進力を生かすこともできたし、全体的な攻守のバランスも良かったと思う」

 名古屋戦では、前線を永井とディエゴ オリベイラの2トップに戻し、彼らのスピードを生かしたショートカウンターと、前線からのプレスが機能。試合開始からフルスロットルで、名古屋を2-1で押し切った。MF高萩洋次郎は「名古屋戦がチームのベースになる。自分たちの良さは生かして戦わないといけない。それができて、さらに試合を落ち着かせるところとの使い分けができればいい。ただ、やっぱり最初から飛ばしていかないと、途中からギアを上げるのは難しい」と振り返る。
 だからこそ、指揮官は「残り5試合は、FC東京らしくアグレッシブに戦い続けたい。攻守において躍動し、戦えるか。それに尽きる」と語り、残り試合をタフに乗り切るつもりだ。

 このセレッソ大阪戦においても、試合開始からチーム全体がハードワークし、球際でガチンコ勝負を挑む。
「セレッソは個々の選手のポテンシャルが高い。ACLがあって、シーズン中盤まではタイトな日程に苦しんだ印象はあるが、昨シーズン2冠を取ったチームなので、やはり実力はある。この終盤戦、ケガ人も戻ってきて層も厚い。特にセットプレーからの得点も多く、丸橋の正確なクロスを生かした攻撃も警戒しなければいけない」(長谷川監督)

 そして、「相手にブロックをつくられる前に、攻め切ればチャンスをつくれる」(高萩)かが、セレッソ攻略のカギとなるだろう。FC東京は、残りのシーズンでクラブの過去最高順位(4位)超えに挑む。長谷川監督は「相手がどこであろうと、我々の戦いをしたい。苦しんだからこそ、原点回帰してFC東京らしさを取り戻すことができた。3位以内に入れば来季のACL出場権が獲得できるので、可能性がある限り、よりいい順位でフィニッシュできるようにチーム一丸となって最後まで戦いたい」。健太トーキョーに、もう迷いなど微塵もない。

・出場停止:DFチャン ヒョンス

 文・馬場康平