10月31日(水)2018明治安田生命J1リーグ 第31節
鹿島アントラーズ - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/カシマ)
試合写真・コメントなど チケット
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 3カ月ぶりの再戦は、来季のAFCチャンピオンズリーグに向けた挑戦権を懸けた戦いになりそうだ。現在13勝7分10敗、勝点46で5位につける鹿島と、11勝11分7敗、勝点44の7位のセレッソ大阪は、どちらも3位以内で今季を終えることを目指している(順位表 )。現在3位の北海道コンサドーレ札幌(勝点48)との差はわずか。鹿島と札幌は残り4試合、セレッソは5試合と勝点を稼ぐ機会は少なくなったが、FC東京(4位、勝点46)、浦和レッズ(6位、勝点45)らとともに団子状態になっている3位争いから抜け出すためにも、ここからの1勝は状況を大きく変える。

 ただ、鹿島にとっては今節はかなり難しい立場で迎えることになる。なぜなら、この試合を終えたあと、中2日でACL決勝第1戦が控えているからだ。今季の鹿島は全タイトル制覇を掲げてシーズンに入った。全タイトルというのは国内3つの大会に加え、鹿島が1度も手にしたことのないアジアタイトルを指すことは言うまでもない。もちろん、ようやく決勝までたどり着いたアジア制覇を成し遂げることはクラブとしての悲願でもあるが、だからといってリーグ戦をおろそかにすることもできない。非常に悩ましい状況に置かれている。 

 鹿島は、この試合も含めた残るリーグ戦4試合が非常に厳しいスケジュールで進んでいく。
・10/31(水)リーグ戦vsセレッソ
・11/03(土)ACL決勝第1戦…中2日
・11/06(火)リーグ戦vs柏レイソル…中2日
・11/11(日)ACL決勝第2戦@イラン・ペルセポリス…中4日
 当然、このセレッソ戦だけでなく先をにらんだ選手起用を考えなければならない。勝利を目指すことに変わりはないが、これまで出番の少なかった選手にチャンスが回ってくるかもしれない。

 とはいえ、目下のところカシマスタジアムでのセレッソ戦は2連敗中。そうした意味でも侮れない相手だ。期待はやはり、前回対戦(第14節)で途中交代した昌子源だろう。気持ちを込めたカバーリングで水沼宏太のシュートを防いだが、その際に左足首を激しく捻り、前節の浦和レッズ戦でようやく先発復帰を果たした。
 しかし、その試合で3失点。その後のACL準決勝第2戦・水原戦でも3失点し、「全体的に敵がすごく遠くに感じた。フィーリングが合ってないなと思うシーンが何回もあった」と、まだ本調子でないことを感じさせた。「次のラウンドでは僕がみんなを救いたい」と決意を新たにしていただけに、この試合でどんなパフォーマンスを見せるのか、注目したい。

文・田中滋