11月24日(土)2018明治安田生命J1リーグ 第33節
セレッソ大阪 - 柏レイソル (14:00KICK OFF/ヤンマー)
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17位と降格圏に沈む柏レイソルにとって、今回のセレッソ大阪戦は引き分け以下で16位以下が決定するという、まさに崖っぷちの戦いとなる。湘南(14位)、鳥栖(15位)、名古屋(16位)との勝点差は4。ラスト2試合で逆転残留を飾るには、まずは自分たちが勝利し、あとは他力に賭けるしか道は残されていない。
この状況下で、クラブは11月10日に加藤望監督を解任し、アカデミーとの兼任コーチを務めていた岩瀬健監督が指揮を執ることになった。監督交代以降、柏はすべての練習を非公開にしているため、岩瀬監督がどのようなサッカーを志向し、どんなメンバーをチョイスするのかは全く読めない。ただ、攻守両面において戦術が曖昧だった前体制とは異なり、新指揮官の指示は「明確でわかりやすい」「与えられた役割がはっきりしている」と選手たちからの評判は非常に高い。
鍵を握るのは、キム ボギョンだ。加藤前監督からキャプテンに任命されたにもかかわらず、夏場以降は出場機会を与えられずにチームの力になれないもどかしさを感じていたが、岩瀬監督からの指示や要求を意気に感じ、モチベーションを取り戻した感がある。国際経験も豊富な実力者とあって、本来はサブに甘んじる選手ではない。また、かつて在籍したカーディフ・シティFC(イングランド)時代には降格を経験しており、「もう2度とああいう経験はしたくない。良い準備をして勝ちにいきたい」と過去の苦い経験を糧に、今節に懸ける強い意気込みを露わにしている。
キム ボギョンが今回の試合に高いモチベーションを抱いている理由は、ほかにもある。古巣のセレッソをリスペクトし、「良い思い出のあるチームなので、セレッソのサポーターに自分の良い姿を見せたい。いろいろな感情が入り混じっている」と残留とは別の意味で、彼にとって特別な一戦であることを強調した。チームの残留とセレッソへの恩返しに闘志を燃やすキム ボギョンのプレーには注目したい。
セレッソも残りの2試合に勝てばAFCチャンピオンズリーグ出場権獲得の可能性がある。前節、連覇を達成した川崎Fに土壇場で土を付けたことは、セレッソの実力の高さを物語る上では十分すぎる材料だ。その点は、柏としても理解済み。大谷秀和もセレッソへの警戒を強める。
「セットプレーでは、ソウザがすごく良いキックを持っていて、そこに高さもある。あとは前線の(杉本)健勇と(柿谷)曜一朗はクオリティーの高い選手だから、彼らにボールが入ったときの攻撃の質は高い。まずは核となる選手たちを自由にさせないこと。もしボールを持たれてしまったら、チームとしてしっかり守れるようにしたい」(大谷)
監督交代から約2週間。限られた短い時間の中で、岩瀬監督は日々の練習において「勝つためには何をしなければいけないか」と選手たちに強く説き、そのためのプレーを要求してきた。おそらくヤンマースタジアム長居では、前節までとはまったく別のチームになった柏を目にできるだろう。
もはやあとがない状況だが、勝って残留への道筋を作る。
文・鈴木潤
ニュース
J1 第33節 柏戦|相手チーム情報:監督交代は柏にどのような影響を及ぼしたのか。鍵を握るのは古巣対決に燃えるキム ボギョン
2018年11月23日(金・祝)
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