4月5日(金)2019明治安田生命J1リーグ 第6節
川崎フロンターレ - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/等々力)
試合写真・コメントなど チケット
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 開幕からの4戦で3分1敗と勝利が遠かった川崎Fだが、前節の松本戦で今季初勝利。チームには安堵が広がった。
 今季の川崎Fは、リーグ3連覇や国内3冠にACLを加えた4冠を目指しシーズンをスタート。高さと強さを兼ね備えたレアンドロ ダミアンを獲得し、守備に軸足を置く相手に対する優位性を手にしようと試みたが、奏功したのは浦和に勝利したFUJI XEROX SUPER CUPまで。ダミアンを加えたことで持ち味のパスワークが機能不全を起こし、高さを活かす場面を作ること以前に、攻撃をシュートで終わる形をつくることに苦労することとなる。
 それがリーグ戦でのスタートダッシュ失敗として出た形。また負傷者の戦線離脱などが相次ぎ、チームの骨格が定まらない状況にあった。大島僚太などは未だに戦列に戻れておらず、チームにとってはダメージとなっている。

 ただ、そうした難しい状態の中で結果を出すことで希望が見えてきたのも事実。たとえばボランチでは加入3年目の田中碧が成長した姿を見せており、大島の穴を埋める活躍ぶり。小林悠が負傷のため本調子ではなく、またダミアンが川崎Fのリズムやテンポに加われていない状況の中で、大学卒3年目の知念慶が松本戦で結果を出すなどチーム全体の底上げは着実に進行中だ。

 そんなセレッソ大阪戦は、「苦しい展開も覚悟しなければならない」と小林悠は話す。
「(松本と比較すると)圧倒するのは難しいかもしれないですし、主導権を持たれる時間やガマンすることも必要になると思う」
 一方、中村憲剛は今季からセレッソの監督が替わったことに言及しつつ、「ただ、中心選手は替わってない。オレらがどこまで隙を突けるか」はポイントだと話す。すなわちロティーナ監督指揮下のセレッソ大阪が5-4-1のシステムを試合をこなすごとに消化しつつあり、強固なブロックで守られる場面も少なからず覚悟しなければならないということ。その相手に対し「自分たちで穴を作れるように。まずはしっかりボールを握って、カウンターを打たせないように押し込めればいいかなと思います」という試合運びができれば、と話していた。

 鬼木達監督をはじめ選手たちもリーグ戦での等々力初勝利をサポーターにプレゼントしたいと意気込んでいた。松本戦の勝利で勢いを付け、連勝で巻き返しを図りたい一戦となる。

文・江藤高志