4月13日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第7節
セレッソ大阪 - 北海道コンサドーレ札幌 (15:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 北海道コンサドーレ札幌はリーグ戦3連敗中。苦戦のなかにいる。
第2節に敵地で浦和レッズを2-0のスコアで破り、第3節はホームで清水に大量5得点での勝利。そのアタッキングは迫力満点で、昨季、ミハイロ・ペトロヴィッチ監督のもとクラブ史上最高の4位へと大躍進を果たした札幌が、今季はさらなる高みに登るのではないだろうか。そう予感させるだけの勢いを感じさせた。

 だが、その勢いは失われる。第4節に鹿島に1-3と完敗すると、第5節は名古屋になす術なく0-4の大差で敗戦。続く前節は昇格組の大分に開始早々に失点し、そのまま1-2で敗戦。ペトロヴィッチ体制では初となる3連敗で順位も15位まで落としてしまった。

 ここでペトロヴィッチ監督は策を打つ。10日のJリーグYBCルヴァンカップ・湘南戦。通常であれば直近の試合から先発メンバーを全員入れ替えるターンオーバーを敢行していたが、「なんとしてもここで勝ちたいという思いから(ペトロヴィッチ監督)」、鈴木武蔵、宮澤裕樹など大分戦の先発メンバー4人を中3日で起用。結果、鈴木のハットトリックなどで湘南を4-1で下し、「いい流れでセレッソ戦に挑める」(宮澤)という雰囲気にチームを変えてみせた。もし負けていたら…とも思ってしまうが、指揮官の強い意欲にチームが応えた格好だ。この勝利の勢いそのままに、大阪の地へと乗り込むことだろう。

「若いチームなので、まだまだ安定感が欠けている」とペトロヴィッチ監督は言う。3連敗中のパフォーマンスが突出して悪いわけでは決してない。先制点を奪い、相手が前に出てくる展開になれば俊足アタッカー陣のスピードを生かした強烈な高速カウンターを繰り出せる展開になるが、逆に連敗中のここ3試合はどれも相手に先制点を奪われ、相手に守りに入られて特徴が出せなくなっていた。先制点の有無によって内容、結果が一変するところは指揮官が評するように安定感を欠いているが、逆にいえば先制点さえ奪えば強烈なアタッキングをお見舞いすることができる可能性が高まる。そうなれば、強固なセレッソの守備網といえども止めるのは難しいはず。やはりカギとなるのは先制点だろう。

 そして元セレッソの韓国代表GKク ソンユン。札幌移籍後すでに何度も対戦をしてはいるものの、ヤンマースタジアム長居での試合はこれが初めて。「あれだけ大きなスタジアムで試合ができるのは楽しみですね」とのこと。ただし、連敗中だけに相手が古巣であることよりも連敗ストップに向けて「初心に返って自分たちのサッカーがしたい」と口にする。その初心に返るのが大阪の地であることは、縁があるのかもしれない。

文・斉藤宏則