5月11日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第11節
セレッソ大阪 - 横浜F・マリノス (15:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 久しくセレッソに勝ってないと思っていたが、調べると、最後に勝利したのは2011年。それ以降、ルヴァンカップ、天皇杯を含めて7年間も、“桜が散る”のを見ていない…(15、16年はセレッソがJ2のため対戦なし)。
 最近では2017年度に天皇杯決勝、ルヴァンカップも含め無惨にも4タテを食らった。超攻撃サッカーへ衣替えし、心機一転臨んだ昨年も1分1敗。前回の対戦は横浜F・マリノスのホーム最終戦 であったが、打ち合った末に逆転負け。
「先制するまでは五分五分の試合をしていると思いました。チャンスも作られましたけど、自分たちもチャンスを作っていたので、決めきるか決めきらないかの差だったと思う。そこが勝敗を分けたと思います」
 古巣との対戦を楽しみにしていた扇原貴宏は、険しい表情をつくった。

 だが、今回は違う。横浜FMは直近のリーグ戦2連勝中、6位へと浮上。連勝した相手は、Jの盟主・鹿島と昨年2連敗を喫した広島だ。技巧派MF三好康児は「終始、鹿島に恐さはなかった。逆転できると自信を持って戦えた」と涼しい顔で言った。昨年のベースに上積みし、パスワークの精度を高めている。守りから入る相手に対し、焦れずにパスをコツコツ繋ぎ、疲弊させる処方箋もできつつある。また、広島戦では“勝負へのこだわり”も。1点リードで迎えた後半30分過ぎから守備的選手2人を投入し、辛くも逃げ切った。魅せるだけでなく勝てるチームへ、脱皮の時を迎えている。
 

 だから勝てる。そう言い切りたいところだが、1つ気になるのが選手のコンディション。今節は、ルヴァンカップを挟んだアウェイ3連戦のラストになる。広島、札幌、そして大阪へ。長距離移動が続いており、特に2戦フル稼働中の畠中槙之輔、チアゴ マルチンスのセンターバックコンビの消耗ぶりが気がかりだ。しかも、都倉賢とブルーノ メンデスと対峙すると可能性がある。桜のツインタワーとのマッチアップに敗れれば、即失点の恐れが…。ポストプレーを許せば、セレッソの中盤のタレントが輝きを増すだろう。両センターバックが3連勝のカギを握る。

 先日8日には、ルヴァンカップの札幌戦で4-0の快勝。ただ、扇原に笑顔はなく、キャプテンらしくビシッと言った。
「今日の勝利をムダにしないよう、またリーグ戦にもいい流れをもっていきたい。チームとして底上げできればいいと思います」
 最高の流れを掴むために、8年ぶりにセレッソから白星をもぎ取る!

  文・小林智明(インサイド)