6月1日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第14節
サガン鳥栖 - セレッソ大阪 (16:00KICK OFF/駅スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 第10節までわずかに総得点1で最下位だったサガン鳥栖。しかし、現在は14位まで順位を上げている。その大きな要因は監督交代という劇薬だった。5月5日にルイス カレーラス監督の退任を発表、金明輝コーチが新監督に就任した。以降、リーグ戦3連勝、5得点1失点と勢いづいている。今節は4連勝をかけて、ホームでセレッソ大阪を迎え撃つ。

 前監督の時とは、戦い方が大きく変わった。水沼宏太や藤田直之が所属していた頃の鳥栖と同じく、前線からハードプレスをかけてボールを奪い、できるだけ早く前線にボールを預ける。言い換えると、あの「強い鳥栖が戻ってきた」のである。前節で決勝点を挙げたFW豊田陽平は「僕が最終的に仕留めるというところで、以前の僕が試合に出ていた頃の状況に似ている」と試合後に述べている。
 それだけではない。守備の要となって存在を示したDF小林祐三は、「次の試合に向け、すでに選手同士でも前向きな議論ができている。どんどんベースアップしていきたい」とセレッソ戦に向けて気を引き締める。以前の『鳥栖らしさ』に加えて、『新しい鳥栖』が加わっている感さえある。

 今節も、前線に当てたボールをうまく拾いながら攻撃を組み立てたい鳥栖。ポイントは、セカンドボールをいかに拾えるかではないだろうか。
 セレッソの中盤は、藤田直之らがうまくセカンドボールを拾い、ワイドを使いながら前線でフィニッシュを迎えるイメージがある。両ワイドを含めて中盤にタレントが揃っているし、うまいゲーム運びを見せる。ならば鳥栖は、前節の鹿島戦同様に中盤を経由せずに最前線にボールを送る手を使うことも考えられる。そのターゲットは言わずと知れた豊田陽平である。これに、金崎夢生やイサック クエンカ、そして次世代を背負う松岡大起が絡む。ここでボールを拾えれば鳥栖の時間帯となるだろう。

 思い起こせば、かつての鳥栖では水沼宏太や藤田直之がその役目を負っていた。サポーターは懐かしさもあるだろうが、その感傷は試合後まで取っておいて、まずは『戻ってきた強い鳥栖』を全力で応援することになる。

以上