6月19日(水)JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフ第1戦
FC東京 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/味スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2019明治安田生命J1リーグで首位を走るFC東京は、大きな正念場を迎えている。今季のチームをけん引した久保建英がスペインの名門レアルマドリードへと完全移籍を決断した一方で、前線にケガ人が続出している。ジャエル、田川亨介に加え、永井謙佑が日本代表の国際親善試合エルサルバドル戦で右肩を負傷。この窮地を、まさに総力戦で乗り切らなければいけない。

 だが、今季ここまで多くの出場機会を得ることができなかった若手には、大きなチャンスが転がってきたとも言えるはずだ。ユ インス、ナ サンホ、さらにはU-20ワールドカップから帰国後、J3で2戦連発中の原大智も調子を上げている。
 さらに、矢島輝一も15日のJ1・ヴィッセル神戸戦(0-1で敗戦)で積極的にシュートを放つなど、アピールを続けている。ゴールを渇望するプロ2年目の点取り屋は、無得点に終わったその試合後に「FWは結果。それは自分が一番大事にしているところ」と言い、こう続けた。「いい形はつくれたと思う。ただ、今のオレにはいい内容、いいプレーよりも結果が必要だった。監督の思いに応えたかった。本当に点を取りたかった」
 この2019JリーグYBCルヴァンカップのプレーオフステージは、その悔しさを晴らす活躍に期待が懸かる。また、神戸戦では、アカデミー出身で、強化指定選手の明治大学4年・安部柊斗がJ1デビューを飾るなど、新たな若手も台頭してきている。

 キャプテンとして今季のチームを支える東慶悟は「いなくなった選手のことを言っても仕方がない。(矢島)輝一や(大森)晃太郎を生かすシーンもつくれているし、誰が出てもいいチームになってきている。長いシーズンを戦っていく上で、今年は課題や反省を生かしてチームも良くなっているという手応えはある。次はそういう試合にしたい」と口にする。

 長谷川健太監督も神戸戦後の会見で、永井と久保不在を問われ、こう語っている。
「彼らがいなくても多くのチャンスは作れましたし、できたことは今までと同じようにできたと思う。これでシュート数が10本以下という展開ならばいろいろと攻撃に問題はあったのだと思うが、公式記録で12本打っていますし、決定機もつくれていた。そこは十分にやってくれたと。ただ、これはどのチームにもあることだと思うが、ゴールが決められなかったというのは今日の課題だったと思うので、これで弱気になっても仕方ないので、やり続けていくしかない」

 セレッソ大阪は、今季リーグ戦で初黒星を喫した相手。リスタートを図る上でも、このプレーオフステージは、FC東京にとって大きな意味を持つ試合となりそうだ。

文・馬場康平