8月17日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第23節
横浜F・マリノス - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/日産ス)
試合写真・コメントなど チケット
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 横浜F・マリノスでは、セレッソ大阪戦を前に2つの悲しい出来事があった。
 1つは8月14日、天皇杯3回戦の対横浜FCで、守護神・朴一圭(パク イルギュ)が負傷交代。ケガの具合は公表されていないが、左足首を抑えながら痛々しくピッチを去る姿から、今節の出場は厳しいと予想される。絶妙な飛び出しでDFの裏をケアできる唯一無二のGKだっただけに、ハイラインサッカーを掲げるチームにとって大きな痛手だ。
 もう1つは翌15日、三好康児との契約を解除することを発表。三好は今季、川崎Fから横浜FMに期限付き移籍していたが、欧州クラブへの移籍を前提に、突如チームを去ることになった。コパ・アメリカのウルグアイ戦で鮮烈な2得点を挙げた技巧派MFは、横浜FMでは途中出場で流れを変えられるジョーカー的な存在。現在まで11得点を稼いだ点取り屋、エジガル ジュニオが負傷による長期離脱中のため、今後が期待された彼が抜けるのは攻撃面において痛い。

 そして、セレッソのファン・サポーターにとっても悲しいニュースと思われるのが、キャプテン扇原貴宏の出場停止。前節の鹿島戦で警告2枚をもらい退場処分となったため、当ゲームに出場できない。以前「『まいど!セレッソ』のことは知っていますよ」と筆者に話していたほど、古巣への愛着が強い扇原は、この試合を誰よりも楽しみにしていたはず。まして、古巣にまだ1度も勝っていなかったのだから…。

 逆に横浜FMの育成組織で成長し、プロの門を叩いたのち、巣立っていったのがセレッソの水沼宏太。扇原が「完敗です」と認め、0-3で無惨に敗れた前回の戦い で、水沼は2得点1アシスト。試合後に「古巣キラーだね」と声をかけたら、充実の大きな笑みで返されたのが思い出される。
 2018年元日の天皇杯決勝 でも、水沼のミドルのこぼれ球から同点弾を食らい、延長戦で逆転ヘッドを彼に決められた苦い過去もある。
 横浜FMにとって「水沼対策」は、本気で取り組まなければいけない懸案事項のはず。今回対面するサイドバックは、前回対戦の際にはベンチにいたタイ代表のティーラトンになるだろう。そのティーラトンは、前節・鹿島戦の開始1分、パスミスにより失点に絡み、試合後も「今日は勘弁して…」と移籍後初めてノーコメントだった。自責の念に苛まれた彼の復調が、水沼封じには間違いなく必要だ。

文・小林智明(インサイド)
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今節の出場停止
扇原貴宏(横浜FM)
レアンドロ デサバト(セレッソ)