9月13日(金)2019明治安田生命J1リーグ 第26節
浦和レッズ - セレッソ大阪 (19:30KICK OFF/埼玉)
試合写真・コメントなど チケット
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 浦和レッズは7月20日のJ1第20節・ジュビロ磐田戦で勝利して以来、リーグ戦で6試合連続して勝利がない(4分2敗)。その間に行われた公式戦を見ても、天皇杯3回戦で水戸ホーリーホックに勝利したのみだ。当然ながら順位は下降線をたどり、気が付けば昇格プレーオフを戦わなければいけない16位のサガン鳥栖とは勝点4差しかなくなった。

 だから、このホームゲームでは勝利以外に求めるものはない。臨戦過程を比較すれば、インターナショナル・マッチウィーク明けで調整十分のセレッソ大阪に対し、浦和はルヴァンカップの準々決勝・鹿島アントラーズ戦を2試合戦った後の中4日と厳しいのは事実だ。その上、8日のルヴァンカップ第2戦では興梠慎三が後半開始早々に負傷交代。シーズンの残りを左右するような重傷ではなさそうだが、このセレッソ戦後の17日にAFCチャンピオンズリーグ準々決勝第2戦があることを考えても、欠場の可能性は十分にある。
 そうなれば、1トップの選択肢はファブリシオと杉本健勇のどちらかに絞られるだろう。言わずもがなだが、杉本は昨季までセレッソに所属した選手だ。このタイミングでチャンスが回ってくるならば、数奇な巡り合わせだとも言える。

 その杉本は「コンディションは良いですよ」と、調子そのものは上がっていると話す。6月から指揮する大槻毅監督のチームでは、ゴールが欲しい時の切り札的な起用が目立つ。特に、左サイドにクロスを武器とする山中亮輔が起用された時は、アーリークロスに飛び込む強みを見せている。
「古巣対決だし、勝ちたいですよね」と話す杉本は「チームでの1トップの役割はある上で、流動的にやりたい。前に張るだけでなくリズムを作りながら。チームが勝利するのが一番なので、そのために走って貢献して、その上で自分が決められたらいい」と意欲を燃やす。前回、ヤンマーでの対戦 ではPKで決勝ゴールを奪った。しかし、リーグ戦ではそれが唯一のゴールになっている。彼が古巣相手に得点できるかは結果に直結すると言えるだろう。

 ゴールを守る西川周作は、大分トリニータ時代の同僚である清武弘嗣が負傷中なことを「残念」と話す。一方で「ペナルティーエリアの近くで無駄なファウルをしないことも重要」と話した。セレッソには浦和に所属経験のある高木俊幸も在籍する。負傷でしばらく試合出場はしていないが、「フリーキックもミドルも、落としてくる嫌な弾道を持っている。打たせないようにしないと」と話した。勝利から離れてしまっている時期に終止符を打つための一戦、両ゴール前で上回りたい。

文・轡田哲朗