5月24日（水）ＪリーグYBCルヴァンカップ第6節
セレッソ大阪 － ヴィッセル神戸　（19:00KICK OFF/金鳥スタ）
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　現在、Ｊ１リーグ戦では８位のヴィッセル神戸だが、ルヴァンカップ（Bグループ）では唯一の全勝で首位と絶好調だ。今節の２位・セレッソ大阪との直接対決で引き分け以上なら、４年連続のグループステージ突破が決まる。非常に有利な状況だが、キャプテン・渡邉千真は「勝てば文句なしで上に行けるから…」と、あくまで５連勝での突破を果たすつもりだ。

　ここまでの神戸は決して順風満帆ではなかった。清水とのリーグ開幕戦で昨季Ｊ１得点王（タイ）のレアンドロが負傷離脱し、構想を変えざるを得なくなった。それでも安定した守備をベースに開幕４連勝で一時は首位にも立った。だが、第７節・柏戦でまたしてもアクシデントが神戸を襲う。それまでチームの屋台骨として活躍していたボランチ藤田直之が負傷離脱したのだ。その柏戦から、リーグ戦では４試合勝利なし（１分３敗）で順位も後退してしまった。

　だが、現在のチーム状態は上向きだ。第11節では首位だった鹿島をアウェイで破り、前節のFC東京戦では先制されながらも1-1の引き分けに。順位こそ８位だが、首位・ガンバ大阪との勝点差は５。上位争いに食らいついている。

　そんな流れの中で、神戸にとってルヴァンカップは大きな収穫をもたらしてきた。グループステージ第１節の横浜FM戦ではFW大槻周平が、第２節の広島戦では田中順也がそれぞれ移籍後初ゴールをマーク。さらに神戸生え抜きのMF中坂勇哉がチーム最多（タイ）の大会３ゴールを挙げ、第５節終了時点の「ニューヒーロー賞」第２回投票途中集計では得票上位選手に。U-20ワールドカップでチームを離れている藤谷壮もこのルヴァンカップで試合勘を戻し、中坂と同じく得票上位選手に食い込んでいる。

　基本的に、ネルシーニョ監督は全試合・全力で戦う傾向がある。練習も常に全力であることを選手たちに求める。今回のセレッソ戦はグループステージ突破がかかっているからではなく、当然のように主力で挑むはず。フォーメーションは、直近のＪ１リーグ第12節・FC東京戦の後半でいい感触を得た4-4-2が有力か。その場合のメンバーは、GKがキム スンギュ、DFは右から高橋峻希、岩波拓也、伊野波雅彦、橋本和、ボランチはニウトンと高橋秀人、２列目は大森晃太郎と中坂、そして２トップが渡邉と田中順也。
　注目はリーグ戦で２試合連続ゴール中と好調の渡邉だ。「１試合１試合、しっかり戦うだけ」と淡々とした言葉に闘志をたぎらせていた。

文・白井邦彦