12月23日(土・祝)第97回天皇杯準決勝
ヴィッセル神戸 1-3 セレッソ大阪 (13:04/ヤンマー/24,833人)
試合写真・コメントなど
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ヴィッセル神戸との第97回天皇杯準決勝。セレッソ大阪は、ケガで杉本健勇と山口蛍を欠き、状態が万全ではない柿谷曜一朗もベンチからのスタート。前線は山村和也と福満隆貴が2トップを組み、ボランチの一角には秋山大地が入り、キャプテンマークを巻いた。
序盤からボールを握ったのはセレッソだったが、「1カ月前にここ(ヤンマースタジアム長居)でのリーグ戦でセレッソと試合をしたときには歯が立たないなという印象があったので、今日はプランを変更して臨んだ」(吉田孝行監督)神戸としては、相手にボールを持たれる展開は織り込み済み。プレスの位置を下げてしっかりと守備を固めつつ、攻撃ではロングボールを多用。セカンドボールに中盤の3選手が激しくプレスに行く神戸に対し、セレッソは攻撃のリズムを作らせてもらえない。
13分、ソウザが神戸のプレスにボールを奪われてピンチになりかけると、直後の14分には、リーグ戦でもやられた藤田直之のロングスローから、最後は渡邉千真にシュートを許し、ヒヤリとさせられた。セレッソも19分、GKキム ジンヒョンのキックに山村が競り勝ち、裏に抜けた福満がシュートを放つもGKの正面。守備を固める神戸に対して有効な攻め手を見出せずにいたセレッソは、36分にもソウザがボールを奪われて神戸のショートカウンターを受けた。
両チーム、手堅い試合運びで終えた前半は、ともに決定機と呼べる場面はなかったが、後半に入るとセレッソが一方的に押し込み始める。後半開始早々、左サイドで立て続けにCKを獲得すると、55分には、左サイドで清武弘嗣が収めて中央へパス。走り込んだソウザがクロスバーをかすめる惜しいシュートを放つ。60分にはゴール前の絶好の位置でFKを獲得すると、ソウザが直接狙うも、GKキム スンギュの正面に飛んだ。この時間帯、セレッソは神戸のロングボールやカウンターにもしっかり対応。ペースを握り続けた。ここが勝負どころだと見た尹晶煥監督は、77分、福満に代えて“切り札”柿谷をピッチに投入。直後の78分には、清武のパスに裏へ抜け出した柿谷が起点を作り、再び清武にパスを通してチャンスになりかける。後半は神戸陣地で試合を進めながらも1点が遠いセレッソ。すると、試合終盤に神戸に反撃を許すと、90分、大森晃太郎のクロスが直接ゴールに吸い込まれ、土壇場で神戸に先制を許してしまった。試合は決したかに思われたが、「誰もあきらめてはいなかった。『あきらめる』という言葉はこのチームにはない」と試合後に話したソウザが前線に長いボールを送ると、山村が打点の高いヘディングで競り勝ち前方へ落とす。対応したキム スンギュがクリアし切れずこぼれたボールに反応した水沼宏太がジャンピングボレーでねじ込み、セレッソが執念で同点に追い付いた。
延長戦に突入した試合は、延長前半の98分、丸橋祐介のFKから神戸DFのハンドを誘い、セレッソがPKを獲得。キッカーの柿谷が一度はキム スンギュに止められるも、こぼれたところを自らヘディングで押し込み、セレッソが勝ち越しに成功した。その後、ハーフナー マイクと大槻周平を投入してパワープレーに出た神戸に対し、尹晶煥監督は山村をディフェンスラインに落として5バックを形成。パワープレー対策に出て神戸の反撃をしのぐと、延長後半の114分、カウンターからソウザがダメ押しの3点目を決めて勝負あり。ルヴァンカップに続く2冠を目指すセレッソが逆転で神戸を下し、03年度以来、14大会ぶりとなる天皇杯決勝戦進出を果たした。
文・小田尚史
ニュース
天皇杯 準決勝 神戸戦|レビュー:水沼の執念の同点弾から、延長戦で一気の逆転劇。2冠へ王手となる決勝進出を果たす
2017年12月24日(日)
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- 小田尚史
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