3月21日（水・祝）2018プレナスなでしこリーグ1部 第1節
日テレ・ベレーザ 3－1 セレッソ大阪堺レディース　（13:00KICK OFF/味スタ西）
試合写真・コメントなど
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　試合前から降っていた雪は、ウォーミングアップの時間にはさらに激しくなった。が、待ちかねたなでしこ1部での試合に、選手たちは笑顔を絶やさず、高いテンションを保っていた。キャプテンの林　穂之香は、「アップのときからグラウンド(状態)に慣れよう思って動いていた。相手もやりにくいはずだから、そこをついていこうと選手同士で話していた」と振り返ったように、冷静でもあった。

　そしてキックオフ。降雪によりピッチコンディションは決してよくなかったはずだが、セレッソの選手たちのプレーに戸惑いや遠慮はなかった。いつもどおりに、自分たちのプレーを、アグレッシブに前からいこうー戦前の思惑通りに、リーグ3連覇中の相手に向かっていった。相手陣内でのプレーが多くなり、押し気味に試合を進めするなか、得点のチャンスが訪れた。

　25分、林からのパスを受けた野島咲良が右サイドの高い位置でクロスをあげた。ゴール前での混戦となり、相手のオウンゴールを誘発。これがゴールネットを揺らし、セレッソが先制した。「セカンドボールをうまく拾えていた時間帯で、サイドをうまく使えて中にパワーを持っていくことができた」と、林。オウンゴールとはいえ、相手を押し込み、ゴールをこじ開けた形だった。いい流れが続き、リードしたまま前半を終えたかったが、44分、FKの流れからヘッドで決められ1-1。しかし互角以上にわたり合い、ハーフタイムを迎えた。

　後半は次第に劣勢になり、厳しい戦いを強いられた。相手の寄せが速くなり、ボールを持たれる時間帯が徐々に増え、セカンドボールを相手に拾われて苦しくなった。53分にはボールをつながれて失点し、逆転を許した。そのあとセレッソも反撃を試みるが、シュートは精度を欠き、ゴールには至らない。

　竹花友也監督は、善積わらい、古澤留衣、玉櫻ことのを次々にピッチに送り、攻撃の活性化を図ったが、時間が経つにつれて落ち着いてボールを回し、試合をコントロールし始めた相手に、チャンスの芽を見つけられず。86分にはダメ押しの3点目を取られ、試合終了となった。「臆することなく戦えたことはよかったが、それを90分間続けていくというのは課題。局面、局面で経験の差がかなり出たかと思う」。竹花監督は手応えと課題の両方を口にした。

　悔しいが、完敗といえた。しかし、悲壮感はない。「1年後、2年後、3年後に、このリーグのトップを走れるようなチームになる、という目標があります。そのスタートとして、今日のこの試合はひるむことなくどんどんいってやろう! と思ってプレーしました」。林キャプテンはきっぱりと言った。季節外れの雪にチャンピオンチームからの洗礼。なでしこリーグ1部の初戦は、冷たく、ほろ苦いものになった。しかし、春は必ず来る、桜はいつかきっと満開になる…そう予感できた初陣であった。

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