5月5日(土・祝)2018明治安田生命J1リーグ 第13節
セレッソ大阪 3-1 V・ファーレン長崎 (15:04/ヤンマー/29,845人)
試合写真・コメントなど
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子どもの日の今節。セレッソ大阪がホームにV・ファーレン長崎を迎え撃った一戦は、スタジアムに詰めかけた多くの少年少女たちに夢を与える素晴らしいゴールが数多く生まれた。
最初に魅せたのは、桜の背番号8・柿谷曜一朗だった。前半30分。自らのディフェンスで徳永悠平からボールを奪うと、高木俊幸のリターンパスを受け、左サイドを突破にかかる。足裏でボールを転がし、対応に来たDFをフェイントで抜き去り、GKと1対1の状況を作ると、落ち着いて逆サイドへ流し込んだ。“これぞ柿谷”と呼べる技術が詰まった、流れるようなフィニッシュに、スタジアムは大歓声に包まれた。
次に観衆を魅了したのは丸橋祐介。37分、柿谷の仕掛けから得たFKを蹴ると、ボールはスピードを上げて鋭い弧を描き、“ここしかない”コースに吸い込まれた。打った本人も驚き、セレッソベンチも総立ちとなる、まさにワールドクラスと呼べる一撃だった。
雨が降りしきる中、前節の名古屋グランパス戦で、セレッソはシュート11本を放つもゴールを決め切ることができなかっただけに、チームもサポーターもフラストレーションを溜め込んだが、この2つのゴールはそういった思いを吹き飛ばす見事なゴラッソだった。
セレッソ2点リードで迎えた後半も、最初にチャンスを作ったのはセレッソ。53分、柿谷が右サイドへ展開すると、そのまま前へ走り込んで松田陸の鋭いクロスに合わせたが、シュートはわずかに枠を外れた。すると、直後の54分。長崎に1点を返される。ここからしばらく、セレッソは長崎の猛攻を耐える時間帯が続いた。58分、ここが勝負所と見た長崎の高木琢也監督が投入したファンマに起点を作られ、再三、ピンチを招いたセレッソだったが、70分のファンマのシュートもマテイ ヨニッチが顔面で防ぐなど、瀬戸際で体を張って同点弾は許さない。
相手に傾いた流れを変えるべく、72分、尹晶煥監督が動いた。柿谷と福満隆貴を下げ、水沼宏太と山村和也を投入し、システムを5-4-1に変更する。守備を分厚くし、長崎の攻撃に対応するとともに、カウンターを狙う戦術に切り替えると、指揮官の狙いが的中。長崎の攻撃の勢いを止めることに成功し、86分には、試合を決定付ける3点目を奪った。キム ジンヒョンのキックにヤン ドンヒョンが競ると、長崎DFのクリアが不完全となり、こぼれたボールを拾った高木が縦に仕掛ける。DFを引きつけて中へ切れ込むと、逆サイドから走ってきた水沼へラストパス。これを水沼が冷静に決めて、勝負あり。終了間際にはキム ジンヒョンにスーパーセーブも飛び出したセレッソが、3-1で長崎に勝利した。
直近のリーグ戦、アウェイでの2試合はともに引き分けに終わったが、この引き分けを価値あるものに変えるためにも、ホームに戻った今節、セレッソはどうしても勝点3を獲る必要があった。ゴールデンウイーク中、唯一のホームとなる一戦に集まった観衆は、今季最多の29,845人。多くのサポーターの前で華々しいゴールショーと泥臭い守備を披露したセレッソが、11連戦の締めくくりを勝利で飾り、4位に浮上した。
文・小田尚史
ニュース
J1 第13節 長崎戦|レビュー:子どもの日の今節。圧巻のゴールショーで11連戦ラストを勝利で飾る
2018年5月6日(日)
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