5月6日(水・休)2015明治安田生命J2リーグ第12節
セレッソ大阪 vs ジュビロ磐田 (16:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ともに5月は黒星スタートとなったセレッソ大阪とジュビロ磐田。セレッソとしては2度目の連敗およびホームでの黒星は絶対に許されないこと。また、磐田としてもアビスパ福岡戦(0-1)、コンサドーレ札幌戦(0-3)に続く3連敗はなんとしても避けたいはずだ。J1昇格争いのライバル同士の対決は、42試合中の第12節という早い段階とはいえ、今後の趨勢を占う意味でも、重要な一戦になることは間違いない。

 前節、福岡に前半早々のコーナーキックから失点すると、そのまま0-1と惜敗。今季初の3連勝とはならなかったセレッソ。「相手のストロングポイントとしてセットプレーがあるということはわかっていたし、それに対して準備をして臨んだにも関わらず、セットプレーから失点してしまった。チームとして課題が残る敗戦になってしまった」(パウロ・アウトゥオリ監督)と事前の分析を活かすことができなかったのには、何よりも悔いが残るものだ。その福岡戦の結果を「本当に悔しすぎた」と表現したのは、丸橋祐介。「相手に引かれてカウンターやセットプレーで入れられるシーンが多いので、そこは本当に気をつけなければいけない」と、現在の修正点は明確。磐田はセットプレーやカウンターでの得点力も高く、小林祐希や駒野友一ら、スペシャルなキッカーが揃っているだけに、課題の改善はなおさら必要だ。

 もちろん、攻撃面でも追求すべきところがある。「(福岡戦では)攻撃に全然変化を出せなかったし、何よりも、点が取れなかった」と反省点を述べたのは、最近の試合での活躍が光る、楠神順平。「単調にならず、いろんなことをやっていきたい」と、カマタマーレ讃岐戦や京都サンガF.C.戦での好パフォーマンスをチーム全体で再び発揮していくことが、自慢の攻撃力爆発につながると言えるだろう。また、「相手より動かないと崩せないし、守りもできなくなってしまうので、そこは意識してやっていきたい」(楠神)と、14日間で5試合という超過密日程のなかでも、相手を上回るハードワークを欠かすことはできない。

 かつてセレッソでのプレー経験もある日本代表のレジェンドの1人、名波浩監督率いる磐田は、元イングランド代表FWジェイ、ブラジル人MFアダイウトン、ポーランド人GKカミンスキーという新加入トリオが攻守にわたって活躍中。日本代表歴のある駒野や伊野波雅彦らをはじめ、J1と遜色ないレベルのタレントが揃っている強力な相手だ。連敗からの脱却を図るべく、今節は敵地でも勝点3を取りに来ることは容易に想像できるだけに、セレッソにとっては今回も厳しい試合になるだろう。

 しかし、ホームゲームで今季すでに2連敗という屈辱を喫したセレッソ。J1昇格のために、今後はホーム必勝が不可欠。中2日ですぐに試合に臨むことになるが、磐田がアウェイ2連戦であることも加味すれば、このホームアドバンテージはぜひとも活かしたい。過去、1998年には1-9という屈辱的なスコアで負けたこともある磐田戦だが、2010年以降の対戦では5勝1分2敗、キンチョウスタジアムでは3勝1敗と勝ち越し中。勝点4差の目前の宿敵に、これ以上後れを取るわけにはいかないだけに、得点ランキングトップのフォルラン、日本代表MF山口蛍をはじめとするセレッソが誇るタレント陣、そして桜色のサポーターとともに、クラブの総力で勝点3をもぎ取る。
『こどもの日』翌日に行われるビッグマッチで、「ホームで勝って、『また見に行きたいな』とか、『サッカー選手になりたいな』という子どもが1人でも増えるように、そういう試合ができるようにしたい」と言うのは、扇原貴宏。それは、セレッソに関わるすべての人たちに共通する思いのはずだ。

文・前田敏勝

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