7月8日(水)2015明治安田生命J2リーグ第22節
横浜FC vs セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ニッパツ)
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 前節の大分トリニータ戦を終えて明治安田生命J2リーグ戦も前半戦が終了。勝点34の5位で終えたセレッソ大阪は、首位の大宮アルディージャ(勝点46)とは勝点12差、J1自動昇格圏内の2位・ジュビロ磐田(勝点40)とは勝点6差で折り返す結果となった。前半戦を振り返って、パウロ・アウトゥオリ監督は、「結果とともに強い基盤を作り上げることが自分の目標。戦術的な部分で言えば、守備の安定感は出てきた。もう1つよくなってきたと感じるのは、ピッチ内外でのグループとしての雰囲気。自分が求める、勝者の雰囲気が少しずつ出てきた」と話す。

 今節の横浜FC戦から始まるリーグ戦の後半を迎えるにあたり、「チーム状態はよくなってきている」と山下達也も話すように、1勝1分3敗と苦しんだ5月を経て、6月以降は3勝3分と白星が先行している。特に、直近7試合で喫した失点はわずかに2と、守備の安定感は目を見張る。「今は前からの守備でパスコースも限定されているので、後ろは狙いやすくなっている」(山下)とチーム全体での守備意識の向上が結果にも現れてきた形だ。

 一方で、直近7試合で7得点の攻撃は、後半戦に向けてまだまだ改善の余地はある。5日付での長谷川アーリアジャスールのサラゴサ移籍に伴い、前節は長谷川をベンチからスタートさせ、今季初めて[4-4-2]でスタート。中盤から前線にかけての形が変化した。試合後、「いつもいるところに選手がいなかったり、いつと違う部分もあった」と扇原貴宏も話したように、特に前半はボール回しや攻撃の組み立てにおいて、若干の戸惑いも見られた。
 その点は指揮官も認めており、「(システムが変わったことで)ポジショニングやゲームを作るビルドアップのところは変わってくる。スムーズに攻撃につなげられるよう、練習からやっていきたい。チームのバランスを再修正することが今月のテーマ」だと話す。長谷川がチームを離れて初戦となる今節、中盤の試合の組み立てにも注目したい。

 攻撃面において付け加えると、前節は田代有三がセレッソ加入後、初先発を飾った。コンビを組んだ玉田圭司が「距離感を意識してやったけど、あまりうまくやれたシーンは少なかった」と振り返ったように、前線で体を張って起点となれる田代をどうチームの中で生かしていくかという部分も、これからの課題。アウトゥオリ監督も「彼(田代)の特長はみんながわかっているが、実際に試合で一緒にプレーをした時、では彼をどう生かすのかというところは高めていく必要がある」と認める。本来ならば、「練習から深めていきたい」(アウトゥオリ監督)ところではあるが、今週は短い間隔で試合が続く。「試合をやりながら連係を高めて、その中でも結果にもこだわる」(玉田)姿勢が求められる。安定感を増した守備を継続させるとともに攻撃の形を深め、勝利を掴むことが今節のセレッソのテーマとなる。

文・小田尚史