10月18日(日)2015明治安田生命J2リーグ第37節
ザスパクサツ群馬 - セレッソ大阪 (15:00KICK OFF/正田スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 42試合の長丁場である明治安田生命J2リーグも、いよいよ残すところあと6試合。1戦1戦の勝敗が最終的な結果に直結するラストスパートの時期に差し掛かった。前節、セレッソ大阪はギラヴァンツ北九州に1-0で勝利 。4試合ぶりの勝点3を手にした。

 今後に向けて、「残り6試合、すべてが大事な試合。言えることは、勝利しかないということ」と話したのはパブロ。チームメイトの誕生日とあれば、常に率先して祝いの中心に立ち、人懐っこい笑顔を浮かべて周囲を明るくするナイスガイの彼だが、この時ばかりは目つきは真剣そのものだった。

 今節、迎えるアウェイでのザスパクサツ群馬戦。セレッソのボール保持率は高くなるだろう。ただし、そういった状況の中、いかに得点を奪うか。始動以降、パウロ・アウトゥオリ監督がチームに落とし込み続けている「横幅を使って広げる」攻撃で相手の守備を揺さぶり、「縦を突く」回数を増やす意識付けは、今週の練習の中でも確認された。アウトゥオリ監督も、「そのコンセプトの中から得点に結び付けたい」と話す。また、前節同様、セットプレーのチャンスもしっかりと生かしていきたい。

 一方、守備では、攻撃時のリスクマネジメントが大切になる。ホームで行われた第8節・群馬戦 。セレッソは、相手のロングスローとカウンターから、ゴール前の混戦でクリアし切れず2失点を喫した。守備における集中力の欠如が敗戦に直結しただけに、「攻めている時のリスク管理を徹底してやらないと、1回のミスでやられてしまう。そういった試合がこれまでに何度もあった。繰り返さないようにしたい」と丸橋祐介は話す。この試合で2得点した小林竜樹こそ、今節は負傷欠場が予想されているが、群馬にはルーキーながら11得点を奪っている江坂任、前節11試合ぶりの先発を果たした同じくルーキーの小牟田洋佑、さらには吉濱遼平など、“92年組”が虎視眈々とゴールを狙っている。「群馬の若手を勢いに乗らせないようにしたい」と丹野研太も警戒する。

 また、群馬のホームスタジアムである正田醤油スタジアムで注意すべきは、スタジアムに吹きつける風。試合当日、どの程度の強さで吹くのかはわからないが、「アウェイの群馬は独特な雰囲気」(山下達也)なだけに、「実際に試合をしながら、ピッチコンディションにも対応」(山下)していきたい。今節は、負傷者やコンディションの関係で何人かの選手の入れ替わりがありそうだが、15日と16日に行われた紅白戦では、ピッチの至るところで激しいバトルが繰り広げられた。チームは、良い意味での緊張感に包まれている。

 自動昇格へ向けてプレッシャーも感じ始める時期となってきたが、前節、殊勲の決勝点を決めた田中裕介は、「追われるチームのほうが心理的にはきつい。ここから、追う者の強みを生かしていける」と話す。今節、“対セレッソ連勝”に燃える群馬を力でねじ伏せ、3位・アビスパ福岡、2位・ジュビロ磐田を突き上げる勝利を、セレッソはチーム一丸で掴み取りに行く。

文・小田尚史

試合前日の監督・選手コメント 
相手チーム情報:主役は若き獅子たち。群馬が若い力を武器にセレッソ戦今季連勝を狙う