3月6日(日)2016明治安田生命J2リーグ第2節
水戸ホーリーホック - セレッソ大阪 (13:00KICK OFF/Ksスタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 FC町田ゼルビアのホームで迎えた開幕戦。セレッソ大阪は、町田の鋭い攻撃を前に再三ゴールを脅かされつつも、GKキム ジンヒョンの好守や、山下達也、茂庭照幸ら守備陣の奮闘で相手に得点を許さず耐え抜くと、攻勢に出た後半の時間帯にブルーノ メネゲウが蹴ったCKから山村和也が打点の高いヘディングを叩き込み、1-0で競り勝った。

 何より欲しかった開幕戦での勝利に、試合後は安堵と喜びに包まれたセレッソだが、ヒーローの山村自身、「試合内容を見ると改善するところはたくさんあった」と反省を口にするなど、セレッソにとって、攻守両面で少なくない課題が残ったことも事実。

 今節の水戸ホーリーホック戦に向けて行われた練習では、開幕戦で出た課題修正に努めるチームの姿があった。「自分とソウザの関係性を深めないといけない」(山村)。「取りに行った時はボランチの動きに合わせてDFラインが押し上げることも必要だし、ボランチにDFラインの動きに合わせてもらうことも必要」(山下)。選手はそれぞれ、修正点を話す。

 町田戦では、守備で連動する場面が少なく、相手に何度もシュートチャンスを与えてしまった。開幕戦のセレッソの戦いぶりは水戸もしっかりとスカウティングしているはずで、同じような守備をしていれば、前への意識が高い水戸の攻撃にやられてしまう恐れもある。「ジンヒョンに頼ってばかりいてもダメ。全体の守備の修正はしっかりとしていきたい」と大熊清監督も話す守備のオーガナイズは、今節のポイントとなる。

 ただし、絶対的な目標であるJ1復帰へ向けて今季を戦うセレッソにとって、開幕戦と同じく、最も重要なことは、勝利を掴むこと。攻撃の質の向上、守備の修正といった課題克服に力を注ぐ一方で、攻守の切り替えや球際の粘り強さなど、大熊監督が第一に求める「戦う」部分で、水戸に屈してはならない。すべてが完璧な試合運びを求めることは、サッカーでは難しい。「穴が空いた時間帯があったとしても、慌てず守ること」(山下)は開幕戦に続いて求められることであり、ホーム開幕で士気上がる相手に対して、「気持ちで負けないこと」(キム ジンヒョン)も重要だ。

 今節も敵地での試合となるセレッソだが、前節が桜の戦士としての第1戦となったリカルド サントスが「グラウンドに足を踏み入れた瞬間、ホームで戦っているのではないか、という錯覚も生まれた」と話す、「日本一のサポーター」(大熊監督)が、今節も力強くチームを後押ししてくれるだろう。チーム、選手、サポーターが一丸となった戦いで、セレッソは開幕連勝を目指す。

文・小田尚史

試合前日の監督・選手コメント
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