3月20日(日・祝)2016明治安田生命J2リーグ第4節
モンテディオ山形 - セレッソ大阪 (13:00KICK OFF/NDスタ)
試合写真・コメントなど チケット
----------

 キンチョウスタジアムに詰めかけたセレッソ大阪サポーターを大いに沸かせた柿谷曜一朗の芸術的な“ダブルタッチヒールショット”から1週間。今節、セレッソは開幕4連勝を懸けて、アウェイの山形戦に挑む。

 開幕3連勝という結果を手にしたセレッソに対して、山形はここまで2分1敗。結果だけを見れば対照的な両者だが、ここまでの結果が今節の勝敗を決めるわけではない。「相手にとってのホーム開幕戦。自分たちも初戦のつもりで力を出し切って、一丸となって戦いたい」と大熊清監督も話すように、ホーム初戦を待ちわびた多くの山形サポーターの声援を背に、100%以上の力で向かってくる山形は間違いなく難敵。持てる力のすべてを出し切って戦うことが、セレッソにとっても今節の勝利への第一歩となる。

 その上で、セレッソが勝利を掴むためにポイントになりそうなのが守備。山形には、大熊清監督が「特異な才能を持っている」と評する大黒将志がいる。このストライカーの神髄を極めた男をどう抑えるか。あらゆる局面で繰り広げられるであろう大黒とセレッソDFラインとの駆け引きは、この試合の大きな見どころとなる。もちろん、山形にいるのは大黒だけではない。「山形の攻撃は多彩」と大熊監督も警戒するように、前節2ゴールのディエゴや川西翔太、新加入のディエゴ ローザなどがゴールを狙ってくる。このJ1クラスの攻撃陣に対して守り切ることができれば、開幕から3試合連続で無失点を続けているセレッソ守備陣の自信もまた一つ、大きくなるだろう。

 この試合後にロシアワールドカップ・アジア2次予選を戦う韓国代表へ合流するGKキム ジンヒョンも、「(山形は)去年はJ1で戦っているし、J1を経験している選手も多い。プライドを持って向かってくると思うけど、負けない気持ちで戦う」と意気込みを話す。

 一方、攻撃陣で、今週の練習で気を吐いていたのが田代有三。2010年に山形に在籍した際は、J1リーグ戦で29試合10得点と結果も残しているだけに、山形サポーターの方にとっても、印象に残っている選手だろう。
「もちろん、思い入れのある土地だし、山形で試合ができるのはうれしいです。できればピッチに立ちたいですね。プレーしたのはもう6年前になるけど、元気な姿を見せたいです」と古巣戦に挑む心境を話してくれた田代。「キャンプ時に比べて体も動いているし、コンディションは上がっている。いつチャンスが来てもいい準備はしています」と闘志を燃やす背番号19に、出場機会が訪れるかにも注目だ。

 ここまで残した開幕3連勝という結果はすばらしい。ただし、目標とするJ2優勝J1昇格へ向けて、まだまだシーズンは始まったばかり。「3試合連続無失点にも満足はしていないし、勝って兜の緒を締めないといけない」と話す山下達也のように、選手、スタッフは誰一人、現状に満足していない。「僕らは日々、成長。俺自身もチームも、まだまだ成長できると思っている」と話すのは茂庭照幸。開幕4連勝と、さらなるチームの成長を求めて、桜の戦士たちはチーム一丸で山形へ乗り込む。

文・小田尚史

試合前日の監督・選手コメント  
相手チーム情報:大黒将志の加入で攻撃力アップ!ホーム開幕戦で勝利は渡さない