4月17日(日)2016明治安田生命J2リーグ第8節
セレッソ大阪 - ギラヴァンツ北九州 (16:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 前節はリカルド サントスのうれしい加入後初得点や、山村和也の1得点1アシストの活躍、守備も3試合ぶりの無失点と踏ん張ったこともあり、J1昇格争いのライバルである清水エスパルスに、アウェイで2-0と勝利。明治安田生命J2リーグでは勝点を19として、首位に立つセレッソ大阪。それでも、今節も大事な一戦が待っている。今季初となるヤンマースタジアム長居でのホームゲームでは、一昨年に5位、昨年は7位と、近年のリーグのなかで好成績を出しているギラヴァンツ北九州との対戦を迎える。

 相手の北九州には、前田和哉、小松塁、石神直哉、井上翔太と、かつて桜色の戦士として奮闘してきた選手たちが多く揃っているだけに、彼らがより気合いをこめて長居に乗り込んでくるのは、容易に想像がつく。それでも、「やられたくない気持ちはある」とキム ジンヒョンも言うように、ここは絶対に引くわけにはいかない。また、北九州は現在20位と苦しんでいるものの、「監督も変わっていないし、やりたいサッカーが選手に浸透しているのは、清水とかよりも、たぶんギラヴァンツのほうだと思うので。いま、結果が出ていないところで、絶対に試行錯誤して、ウチと戦ううえで、絶対に(彼ら北九州にとって)いい戦略を練ってくると思う。簡単な試合にはならないと思う」と警戒するのは、センターバックでの奮闘が目立つ、田中裕介。それだけに、「ウチがホームでしっかり勝つという強い気持ちを出さなければいけない」(田中)のであり、かつ、「僕たちにとっては、どんな相手であれ、チャレンジャーという気持ちを忘れないで戦っていかないといけない」(山下達也)。

 そして、「順位とかまったく気にしていないですし、俺らは目標に向かって毎試合勝っていくだけなので。相手が何位とか、俺らが今、何位とか、本当に気にせず、1試合1試合常に勝っていくだけ。今はそういうことは気にせず、どこの相手もレベルは高いので、気を引き締めて戦っていきたい」というのは、主将の柿谷曜一朗。今、チーム全体に気の緩みはない。長丁場のJ2を戦ううえで、J1昇格に向けて、一喜一憂している暇もない。「毎週毎週(試合に向けて)いい準備はできているし、やればやるほど連係は深まっていくとは思うけど、試合をこなすごとに、いろんな選手の特長も、みんな分かりあえていると思う。あとは結果をつなげていくだけだと思う」(柿谷)。

 実際に、この試合を迎えるにあたって、事前に長居で練習を行ったりするなど、しっかりと準備も怠らずにやってきた。「ブラジル人選手たちを含めて、初めてセレッソで今季からプレーし、長居が初めての選手もいるので、いきなりあそこで試合をするのと、2回目だと、全然(イメージも)違うもの。練習でも集中してガチンコで(紅白戦など)やってくれたので、これをいかしたい」と指揮官も手応えを得たなか、今季セレッソが取り組む攻守に力を出し切るサッカーを、ここでも堂々と見せつけたい。

 舞台は、昨年の最終戦、J1昇格プレーオフ決勝で、目前でJ1昇格を逃す、悔しい思いを味わった場所、長居。「今年一発目のヤンマースタジアム長居で、ここで勝てれば、またここでやるときにいい想い出ができると思う」(田中)、「ここで勝点を落とすようであれば、昨年と変わりないし、だからこそしっかり勝点を積み上げていきたい」(関口訓充)とイレブンも言うように、あの屈辱を晴らすためにも、長居やキンチョウを再び勝利のスタジアムとしていくためにも、今節のセレッソも、心強い桜色のサポーターとともに、「目の前の試合をすべて全力で戦うことだけ」(松田陸)を考えて、勝ちに行く。

文・前田敏勝