7月9日(土)2016明治安田生命J2リーグ第22節
セレッソ大阪 - 北海道コンサドーレ札幌 (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2016年シーズンの明治安田生命J2リーグ戦は前半戦を終了。13勝4分4敗、勝点43という結果を残し、J1自動昇格圏内を確保して折り返すことができているセレッソ大阪。ただし、目指すはJ2優勝を成し遂げてのJ1復帰。そのためにも、これまでの反省を生かしつつ、前半戦最後に達成した5連勝の勢いをさらに加速させて頂点を目指していきたいところ。
 そこで迎える第22節では、首位の北海道コンサドーレ札幌(勝点45、1試合未消化)とホームのキンチョウスタジアムで対決。「自分たちが勝つと、札幌を超えられる、(暫定だが)首位に立てるという部分でも、今季このリーグ戦のなかでも一番大事な試合になる」とリカルド サントスも言うように、後半戦の初戦にして、セレッソにとっては首位奪還がかかった大一番がやってきた。

 札幌には、今季開幕から8試合負けなし(6勝2分け)で迎えた第9節で対戦 したとき、拮抗した内容のなか、終盤にカウンター攻撃から失点し0-1と惜敗。今季初黒星をつけられた。しかも、そこで首位の座から陥落すると、続く第10節・京都サンガF.C.戦にも敗れて初の連敗も喫するなど、一時はもがき苦しむときもあった。一方で札幌はセレッソ戦から6連勝し、今はまた4連勝中。第9節のセレッソ戦から前節にかけての12試合で10勝1分1敗と好成績を残して首位に駆け上がってきた。
 それだけに、「(前回対戦のときの)リベンジをするという気持ちが強い」(リカルド サントス)というのは、桜色の戦士たちすべてに共通する思い。あのときとは逆に、札幌の勢いを止める役目こそ、セレッソが担うものだ。 

 夏を制するものこそ激戦のJ2リーグで高みに登り詰めるということは、昨シーズンのJ2で大宮が7月から8月上旬にかけて8連勝して一気に抜け出した事実からも明らかなこと。セレッソの選手たちも、大熊清監督のもと、始動時から酷暑のタイキャンプでの経験も含めて、いかにこの夏を乗り切るかという準備をしてきた。7月に入って、とりわけ蒸し暑さが際立つ大阪。その独特な湿度の高い気候のなかでも、桜色の戦士たちは精力的にトレーニングに励んできた。その成果を出すときが、この一戦になる。 

「チームはとてもいい雰囲気であると思う。ただし、どんな勝ちゲームでも完璧に勝てたことは一度もない。それは、世界クラスでもすべて同じ。サッカー選手である以上、それに対して追求する心を常に持ち続けて、クリエイティブな考え方だったり質を高めることだったり、上半期の実績から残り半分でよりやっていきながら、目標達成をしていければなと思う。それができる雰囲気や、チームが1つにまとまっている部分はあると思う。そして、一人ひとり(チームを向上させようとする)意識づくりができてきている」と述べるのは、選手会長として桜色の戦士たちを牽引する北野貴之。
 この上半期も、様々なことがセレッソにはあったなか、チームはJ1復帰、J2優勝に向かって1つになって突き進んでいる。その思いをさらに集約し、強靱なものにするためにも、この札幌戦では負けるわけにはいかない。クラブの誇りにかけて、勝たなければいけない。

「悪い面を出さず、隙を作らず、チーム一丸となって、目指すところは1つなので、そこに向かってみんなが意識できれば自然と結果はついてくるもの。メンタルの部分も大事だし、チームの結束力、チーム力も試される試合になる」と言うのは、5連勝の立役者の1人、清原翔平。前節・ロアッソ熊本戦の大勝、そして5連勝の価値が確かなものであると証明するためにも、セレッソはこのホーム、キンチョウスタジアムにて、熱き桜色のサポーターの心強い後押しも力に代えて勝利へと突き進む。
「強いチームというのは、こういうときこそ力を発揮するもの。そのへんは意識してやりたい」と言うのは玉田圭司。J1に戻るためには、この試合こそ勝点3が必要だ。

文・前田敏勝