7月24日（日）2016明治安田生命J2リーグ第25節
カマタマーレ讃岐 － セレッソ大阪　（18:00KICK OFF/ピカスタ）
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　負けなしが7試合でストップした前節のFC町田ゼルビア戦。セレッソ大阪は、幸先良く7分に杉本健勇のゴールで先制するも、後半に3失点。今季2度目の逆転負けを喫した。

　前半はピンチを最小限で抑えていた守備が暗転したのは後半開始早々。相手のミドルシュートが山下達也に当たって軌道が変わるアンラッキーな形ではあったが、そこに至るまでの過程として、簡単にクサビを入れさせてしまったことも問題だった。さらに、スローインの流れからクロスを上げられて喫した2失点目も、最終的には得点を決めた町田の鈴木孝司のマークを外した形ではあったが、「プレッシャーがかからずいいボールを上げさせてしまうと、ゴール前では何が起こるか分からない。簡単にクロスを上げさせないことも課題」（田中裕介）と自分たちの守備の甘さが招いた失点でもあった。今節対戦するカマタマーレ讃岐も町田と同様、前線にシンプルにボールを入れてくる戦い方を志向しているだけに、パスの出し手に対するプレッシャー、受け手に対するマークの厳しさは突き詰めたい。

　前節を踏まえて守備での修正が必要な今節だが、同時に課題となるのは、2点目の重要性。前節は得点の他にも素晴らしいプレーを見せた杉本は、今節を前に、「1点では足りないという気持ちで戦っている。2点、3点と取ってチームを勝たせる気持ちで戦う」と話す。また、前節は前半に迎えた追加点のチャンスでGKとの1対1を外してしまった丸岡満も、今節に特別な思いで挑む一人。「もうすぐ（柿谷）曜一朗選手も戻ってくる。先発で出ることができている今、結果を残さないといけない」。今後、競争が激しくなる前線での生き残りを懸けて、今節のチームの勝利に貢献すべく強い覚悟を示す。また、徳島県出身の丸岡にとって、今節の舞台である香川県は地元から近い場所。「家族、親戚一同で試合を見に来てくれる予定。応援をパワーに変えて、ゴールを決めたい。サッカー選手として家族に恩返しをしたい気持ちは強い。それは結果を残すこと」と話し、「かけがえのない存在」である家族の前で気持ちを込めて戦うことを誓った。

　試合当日は多くの観客の来場が見込まれているようで、セレッソにとってはアウェイの雰囲気が強まる可能性もあるが、「向こうもホームで勝ちたいと思っているだろうし、どこかで前に出てくると思うので、逆にそういうところをウチが突けるようにしたい」とは田中。また、試合当日が25歳の誕生日となる松田陸も、「前回、讃岐には負けているので、余計に勝ちたい気持ちは強い。誕生日と言ってもあまり気持ちは変わらないけど、アシストなりで貢献できたらいいと思うし、とにかくチームが勝つことが何より大事。勝てば自然といい誕生日になる。前節の反省も踏まえて、90分、隙のない試合を見せたい」と意気込みを話す。

　松田の言葉にもあるように、讃岐には、前回ホームで戦った第16節では悔しい逆転負けを喫した。同じ相手に2度、敗けることは許されない。前節の、そして前回対戦時のリベンジを果たすべく、セレッソは敵地に乗り込み、勝点3を掴み取る。

文・小田尚史