8月7日(日)2016明治安田生命J2リーグ第27節
セレッソ大阪 - 横浜FC (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 明治安田生命J2リーグにて、6月から7月にかけて、5連勝を達成し、一時は首位の北海道コンサドーレ札幌(1試合未消化)と勝点で並んでいたセレッソ大阪。そこから一気に突き抜けていきたかったところだったが、7月後半の第24節FC町田ゼルビア戦第25節カマタマーレ讃岐戦で2連敗と失速。第26節京都サンガF.C.戦での関西ダービーも引き分けに終わり、気がつけば札幌との勝点差は8と広がってしまった。これ以上離されるわけにはいかないなか、8月も一戦必勝が求められる、大事な試合がやってくる。8月7日に行われる第27節では、キンチョウスタジアムにて、横浜FCとのホームゲームを迎える。

 前節の京都戦では、63分からのわずか4分の間で、まさかの3失点。一時は0-3という大量リードを喫したセレッソ。それでも、玉田圭司や、今夏加入でJデビュー戦となったベサルト アブドゥラヒミ、そして、今季J2初出場となった酒本憲幸といった途中出場した選手をはじめ、チーム一体となって猛攻に出て、山下達也のゴール、杉本健勇の2得点で、関西のライバルとの対決にて、アウェイで勝点1をなんとかもぎ取ることはできた。もちろん結果に満足はできないが、この反発力は、セレッソの地力の高さを証明したもの。だからこそ、今節ではその力を試合序盤から発揮して、「この前みたいな(劣勢からの)試合にならないように、自分たちが先制点を奪ってペースをつかめるようにしたい」(杉本)。

 そのためにも、急務なのは、3試合で8失点を喫してしまった守備の修正。開幕時には4連続完封勝利を成し遂げ、7月中旬までの7試合負けなしのときでも無失点試合が4試合もあったことを考えると、守備の不安定さが、そのまま結果にも悪影響を及ぼしてしまっている。酷暑が続くなかでの試合とはいえ、その条件は相手も同じ。それにもかかわらず、ミス絡みや、一瞬の隙を突かれた形での失点も散見されるだけに、「ウチのミスになって失点するようなことは、なるべく減らしていきたい」というのは、GKキム ジンヒョン。「自分たちができることで、それをやらなくて、(失点を)やられてしまうのは、本当にもったいないこと。しっかりボールから目を離さず、『自分たちがやるんだ』という思いを、チーム全体で強く持ってやっていきたい」。そして、「いい守備から」(大熊清監督)チームの流れを向上させていき、最近8試合で6得点を記録している杉本を中心に、迫力ある攻撃へとつなげていきたいものだ。また、前回の横浜FCとの対戦でも、「相手はすごくリトリートして鍵を閉めているような感覚があった」(ソウザ)なかで、終盤まで均衡が破れないなか、87分にカウンターから先に失点した苦い経験がある。その試合では、直後の89分にブルーノ メネゲウのゴールでなんとか引き分けに持ち込むことはできたが、当時、取り損ねた勝利を奪うべく、最近の反省も踏まえて、焦れずに戦い抜く必要があるだろう。

 今週初めの8月2日には、柿谷曜一朗が手術を行い、全治3カ月という公式リリースも発表された。大黒柱となる8番の長期離脱は大変つらいものがあるが、「キャプテンがいないなかでも、曜一朗が戻ってくるまで、今のメンバーで結果を出せるようにしっかりやっていきたい」と指揮官も言うように、今こそチーム力を発揮するとき。そして、この苦況のときこそ、杉本も言うように、「先発の11人、ベンチの7人の、18人だけで闘っているのではなく、セレッソ全員の力が必要になると思う。チームがまず1つになって戦うということが大事になる」。しかも、今節はホームゲーム。前回のホーム町田戦での屈辱も払拭すべく、スタジアム全体で、セレッソに関わるすべての人の想いを集結させて、目指すは勝利のみ。この一戦から、流れを変えていく。

文・前田敏勝