11月6日(日)2016明治安田生命J2リーグ第40節
セレッソ大阪 - 愛媛FC (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2016明治安田生命J2リーグ第39節では、ジェフユナイテッド千葉とのアウェイ戦 に0-3と完敗。これで首位の北海道コンサドーレ札幌との勝点差が12と広がったことで、今季の目標の1つであったJ2優勝の可能性が完全に潰えてしまったセレッソ大阪。J1自動昇格圏の2位入りも、松本山雅FCとの勝点差が9、得失点差も15に開いたことで、残り3試合での逆転は現実的に厳しくなったと言わざるを得ない。それでも、J1昇格プレーオフ圏内の6位以内というポジションはすでに確保しており、J1復帰への道はまだ十分に残っている。だからこそ、今が正念場。リーグ戦では第36節ファジアーノ岡山戦 から3分1敗と勝ちきれず、悪い流れに入ってしまっているが、この嫌な雰囲気を断ち切ってこそ、さらなる高みは見えるというもの。ここからの3試合でチームに勢いをつけるべく迎える第40節は、キンチョウスタジアムでのホームゲームで、9位の愛媛FCと対戦する。

 千葉戦でのショッキングな敗戦から、わずか中2日。限られた時間のなかで修正を余儀なくされた。それでも、その悔しさを1日でも早く払拭するべく、この愛媛戦では今までの鬱憤を爆発させるような、セレッソの総力を発揮したいものだ。「少しでもJ1昇格の可能性が残っている限り、それに向けて戦うのが、応援してくれる人たちのために大事なこと。もちろん、自分たちにとっても。それが、J1昇格プレーオフというところにも絶対につながっていく。目の前の1試合を、どれだけ自分たちが思い描いているサッカーに近づけるかということも意識しながらやっていきたい」と酒本憲幸も前を向くように、桜色の戦士たちは自分たちの力を信じて、5試合ぶりの白星を取りに行く。

 愛媛とは、第12節にアウェイで対戦 し、0-0のスコアレスドロー。昨シーズンのJ1昇格プレーオフ準決勝でも同じ0-0で引き分け(順位が上のアドバンテージによりセレッソが勝ち上がり)という結果だったとおり、この対戦は1点を争う激闘が繰り広げられるのは必至だ。さらに、今季の愛媛はJ1昇格プレーオフ圏の6位以上という可能性こそ潰えたものの、ここまで11勝20分8敗という成績が示すとおり『負けないチーム』。そういった粘り強さがある相手から勝利を奪い取ることは、簡単ではないことは明白だ。

 それでも今、セレッソは勝たなければいけないとき。ホームで今季7勝5分7敗と、実に12回もサポーターに悲しい思いをさせてしまっている。勝点を落としてしまっている。これ以上、サポーターの思いを裏切るわけにはいかない。「どんなときでも、いつも応援してくれるサポーターがいるので、その期待に応えるのが僕たちの役目」と言うのは藤本康太。難敵・愛媛が相手でも、「球際で負けないことが一番大事。そこで気持ちを出してやっていかないと、気持ちが後ろにいってしまう。僕たちがそういったところで負けないで安心感を与えて、前(攻撃陣)が点を取れるような雰囲気を作りたい」と桜愛の強いセンターバックが述べるように、チーム全体での強気な守備で、今度こそ失点を食い止めたい。6試合で12失点という守備の修正こそ、勝利への鍵。いい守備から、いい攻撃へとつなげたい。

「守るときにしっかり11人で守って、攻撃するときも11人でしっかり行けるようにやっていきたい。チームのために、セレッソの未来のために、自分たちのために、サポーターのために、今やらないといけない。しっかり戦わなければいけない」と言うのはキム ジンヒョン。今季掲げてきた全員守備、全員攻撃で、セレッソは強い意気込みをもって、この一戦での勝利を目指す。もう悔しい思いをするのは、たくさんだ。

文・前田敏勝