7月8日(土)2017明治安田生命J1リーグ第18節
セレッソ大阪 - 柏レイソル (19:00KICK OFF/金鳥スタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 3シーズンぶりとなるJ1復帰を果たし、前半戦17試合では10勝5分2敗、勝点35という好成績を残して、首位の鹿島アントラーズと勝点1差の2位での折り返しに成功したセレッソ大阪。尹晶煥監督のもと、桜色のチームは着実に力をつけ、結果につなげることができている。ただ、まだ17試合残っているのも現実。そしてここから、真夏を含めた後半戦の厳しい戦いも待ち受ける。その第1弾となるJ1第18節でやってくるのは、セレッソに次いで3位につける、柏レイソルとの一戦だ。

 柏といえば、セレッソが今季の公式戦で最後に負けた相手でもある。それは、5月6日に行われたJ1第10節 。日立柏サッカー場にて、0-1と惜敗した。「負けた気がしないような感じの試合だった」と杉本健勇も振り返るように、決定機も作り、失点もクリアが相手FWに当たってそのままゴールに入ってしまうという、なんともアンラッキーなものだっただけに、悔しさが募る試合でもあった。
 ただし、「(前回の対戦で)柏がすごくいいプレーをしていたのならば納得しますが、そうではなくて、僕らが負けてしまった。僕らのミスから、僕らからあきらめてしまうという姿も見られた」と自戒の念を込めるのは尹監督。「もう1回そういうこと(自分たちのミスなど)が起きないようにするのが大事」とも言うように、今回の一戦では、前回の反省を踏まえて、自らのミスで相手に流れを渡すようなことは絶対に避けたい。

「あのときは僕のミスで失点して、それで負けて、レイソルを勢いに乗せてしまった。そのリベンジも踏まえて、しっかり集中して戦いたい」と言うのは、失点に絡み、悔しい思いを味わった丸橋祐介。ただ、桜の誇るレフティーは、あの柏戦を教訓に、ハードワークを怠ることなくチームに貢献する働きを見せ続けてきた。「今はチームとしても調子がいいですし、自分としてもしっかり動けているので、これを続けてやっていきたい」と言う生え抜きの14番をはじめとした桜色の戦士たちは、ユン・セレッソらしいサッカーで、柏戦後から続くリーグ戦6勝1分、7試合負けなしという結果も残してきた。この積み上げてきたものを力にして、「リベンジできるチャンスが来たので、しっかり勝ちたい」(杉本)。

 そのためにも、試合の入り方は特に重要になるだろう。前節のFC東京戦 では、相手の狙いとするカウンターから先に失点し、一時は劣勢に立たされた。柏は前半終了時にリードすれば7勝1敗、先手をとれば9勝1敗と圧倒的な強さを発揮するだけに、やすやすとゴールを献上するわけにはいかない。また、「柏はボールに激しく強く来る、前線からチェイシングをしてくるチーム」と山村和也も警戒するように、プレッシャーをどんどんかけてくる。そこにあわてず、逆にプレッシャーを掛け返して、セレッソに流れを引き寄せたい。

 相手の最後尾には、前回の対戦時にもビッグセーブで好機を防いできた守護神・中村航輔もいる。J2時代、アビスパ福岡在籍時から苦しめられた日本代表GKからいかに得点を奪うかも、セレッソ勝利のポイントの1つであることは言うまでもない。それでも、「いいGKというのはわかっていますが、隙というのはあると思う。そこをみんながどれだけ突いていけるかがポイントになる」と丸橋。攻撃のバリエーションは試合を重ねるごとに増してきている。チームとして、恐れずに果敢にゴールを狙っていきたい。

 なによりも、セレッソにとって、今季負けなしのホームゲームで柏と対戦できるのは強み。しかも、舞台は今季公式戦全勝中のキンチョウスタジアム。前節のFC東京戦後半、一気呵成に攻勢をかけ逆転したときには、まさにサポーターの声援と拍手がチームを大きく後押しし勢いづけた。その大きな援軍とともに、桜色の戦士たちは後半戦初陣もこの1試合の戦いに集中して勝ちに行く。
「今やるべきことを、チームとしてやることが一番大事。しっかり準備して、戦うことだけ考えてやっていきたい」と水沼宏太。桜の進化を証明するためにも、この試合は結果が求められる。

 文・前田敏勝