8月12日(土)2017プレナスなでしこリーグカップ2部決勝
日体大FIELDS横浜 vs セレッソ大阪堺レディース (16:00KICK OFF/味の素フィールド西が丘)
観戦ルールチケット
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 今シーズンのなでしこリーグカップ2部は、全10チームを2つのグループ(Aグループ、Bグループ)に分け、それぞれ2回戦総当たりの予選リーグを実施。各グループ1位同士が決勝を行って優勝チームを決めるレギュレーション。セレッソ大阪堺レディースは予選Bグループ開幕から順調に勝点を積み上げ、第6節の岡山湯郷Belle戦には敗れたもの、最終節を待たずに決勝進出を決めた(7勝1敗、勝点21)。
 
 決勝の相手は、日体大 FIELDS 横浜。なでしこ2部に昇格した昨シーズンは2度対戦して1勝1敗。今季は5月7日の第7節にホームで対戦し、1-2で敗れている。今季のリーグ戦で唯一の敗戦となったのがこのゲームで、相手のパワーに力負けした部分もあっただけに、選手たちの悔しい思いは強い。日体大は現在リーグ1位、文字通り眼前に立ちはだかるライバルだ。竹花友也監督は、「日体大に勝って優勝できれば、リーグ戦でも直接対決が残っているので、波に乗れるのでは」と話し、レディースの背番号8を背負う松原志歩は、「相手が日体大でよかった。みんな『日体大に絶対勝ちたい』という思いはずっとある」と、意気込んでいる。

 注目は、カップ戦の得点ランキングの1位タイ(7得点)につける松原志歩、宝田沙織の両選手。宝田沙織は、今季リーグ戦では11得点を上げ、得点ランキング首位を独走中。持ち前のプレースピード、技術がアップしたのと同時に、貪欲にゴールを奪う姿勢が強くなった印象だ。その宝田に大いに刺激されているのが松原志歩。元々運動量が豊富なMFだが、今季は決定力を身につけ、チームをけん引するリーダーとしての自覚も増している。2人の得点源に加え、矢形海優、野島咲良ら特長あるアタッカーが揃う攻撃陣には大いに期待したいところ。

 中盤から後ろの選手も能力の高い選手が揃っている。今季からゲームキャプテンを務めるボランチの林穂之香は、視野の広さと正確なパスが持ち味。高い守備能力があり、メンタルも強い。林を中心に、しっかりチームがまとまってプレーできれば、勝機は見えてくるはずだ。カップ戦では、リーグ戦のメンバーをベースにしつつ、善積わらい、百濃実結香、北 いぶきらセレッソ大阪堺ガールズ所属の選手も積極起用し、新たな戦力を育てるチャレンジを重ねてきた。若いチームがさらにフレッシュな選手を得て、進化する様子も楽しみにしたい。

 大一番を前に、選手たちは「必ず勝って優勝する」と、高ぶる気持ちを隠さない。が、指揮を執る竹花監督は冷静だ。「新しいことを今からやっても意味がないので、いつも通りにやることだけを心がけたい」。決勝の大舞台、しかも関東でのゲームで、「いつも通り」が発揮できるかどうか。なでしこリーグではチーム初となるタイトルを獲得することができるか。チームの未来がかかった注目の一戦である。