8月26日(土)2017明治安田生命J1リーグ第24節
セレッソ大阪 - 鹿島アントラーズ (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 8月最後のJ1リーグ戦となる第24節、セレッソ大阪は大一番を迎える。ホームのヤンマースタジアム長居にて対戦するのは、常勝軍団・鹿島アントラーズ。今季も首位に立つ王者との頂上決戦が、ここでやってきた。現在2位のセレッソと、勝点差は4。勝てば勝点1差に肉迫できるが、敗れれば鹿島の背中は遠くかすんでしまう。
「相手はすごく強いし、勢いもあって、ずっと勝ってきている。でも、僕らももっと上を目指しているところで、こういう争いでこそしっかり勝っていかないと、もっと強いチームになることはできない」と言うのは、GKキム ジンヒョン。桜の絶対的守護神も強い意気込みを示すように、さらなる高みを目指すためにも、乗り越えなければいけない非常に重要な一戦が、目の前に待っている。

 前節は、最近好調のジュビロ磐田に対し、アウェイで1-1のドロー 。第21節・清水エスパルス戦で味わった悪夢の逆転負け から、連敗せず勝点1を得たことは前向きに捉えられることかもしれない。ただ、「僕らはやっぱり勝点3を目指してやっていますし、もっと上を目指しているので、1試合1試合全部勝ちにこだわると考えると、最後の最後で失点してしまったというのは悔しい思い」と、3試合ぶりの先発で身体を張ったディフェンスを見せた松田陸。それは、イレブンに共通する思いだ。だからこそ、強敵・鹿島との試合といえども、今、欲しいのは勝点3だ。
 
「勝てていないので、勝たなきゃいけないのは当たり前。とにかくホームで勝つ、そこを目指してやることには変わらない」と水沼宏太。「今、流れがずっと止まった形なので、もう1回原点に立ち返るというか、やるべきことをしっかり1人ひとりがやっていかないといけない」と『ユン・セレッソ』を支えるハードワーカーも述べるように、今季積み上げてきた「攻守にアグレッシブにハードワークする」「献身的に戦い、チームのために走りきる」サッカーで、現状を、そして鹿島を打破していきたいものだ。

 さて、この試合を前に、うれしいニュースも飛び込んできた。
山口蛍と杉本健勇が、2018FIFAワールドカップロシア アジア最終予選、オーストラリア戦(8/31)、サウジアラビア戦(9/5)に臨む日本代表メンバーに選出された。特に杉本はこれがセレッソに復帰してから初めての代表選出。最近の5試合連続ゴールを含む14得点を叩き出している桜のストライカーには、この鹿島戦でも大きな注目が集まるだろう。代表戦への壮行試合にもなる今節、祝砲となる健勇ゴールにも期待せずにはいられない。ホームでは4試合連続ゴール中であり、それがすべて勝利につながっているだけに、桜の9番の一撃で、鹿島の強固なディフェンスをこじ開けたい。

 もちろん、杉本のみならず、この大一番へ桜色の戦士たちのモチベーションは高まっている。リーグ戦3試合ぶりの勝利に向けて、準備も整えてきた。尹晶煥監督曰く、「勝点3、それ以上の大きなものがある」試合を勝ちきり、鹿島を乗り越えてこそ、見えてくる景色があるはずだ。
「やってきたことを、自信を持ってやることが大事になる」と水沼。舞台は今季無敗のホーム。ヤンマースタジアム長居にて、心強い桜色のサポーターの大きな後押し、声援を力に、セレッソの総力でこの決戦に立ち向かう。今季と同じように、J2から復帰した直後の2010年シーズン以来となるホームでの鹿島戦勝利を目指して、この暑い8月に、熱く激しく戦い抜き、走り抜いて、勝利を今こそつかみ取る。

文・前田敏勝