12月1日(土)2018明治安田生命J1リーグ 第34節
横浜F・マリノス - セレッソ大阪 (14:00KICK OFF/日産ス)
試合写真・コメントなど チケット
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 今季の最終節となるJ1第34節、横浜F・マリノス戦を翌日に控えた30日は、今季のチーム全体で行われる最後の公式練習だった。
「2018年のこのチーム、スタッフを含めてこのメンバー全員で練習をするのは今日が最後。今日で終わるのは寂しいけど、毎年この時期はやってくる。僕自身、仲間に助けられたことも多かったし、みんなが最後は1つになって、笑顔で終われたらいいなと思って練習に取り組みました」
 練習後に報道陣に囲まれた水沼宏太は、努めて明るく振る舞った。
 
 今季の最終節であると同時に、尹晶煥監督にとってはラストゲームとなる今節。キャプテンの山口蛍は、「来季は監督が替わるけど、今の監督は尹さん。尹さんと積み上げたものを出したいし、それを全員で表現できたら。勝って終わりたいのはもちろんだけど、結果はどうあれ、前節のような姿ではなく、しっかりと戦う姿を見せないといけない」と話す。

 副キャプテンの清武弘嗣も、「前節、尹さんのホーム最後の試合であり、今季のホーム最終戦でああいう負け方をして、悔しかったし不甲斐なかった。ラスト1試合、サポーターの皆さんに勝つ姿を見せたい。このチームで戦える試合も次が最後。セレッソ大阪の今後のために、勝ちだけを目指してプレーしたい」と必勝を誓う。

 試合翌日の12月2日に29歳の誕生日を迎える山村和也にとっては、明日の試合は28歳最後の1日。「ちょうどこの時期、いつも最終節と重なるんですよ(笑)。30か…、歳を取ったなと思います」と苦笑いを浮かべつつ、尹晶煥監督と歩んだ2年間については、「個人的には、新たなポジションでも使ってもらい、成長させてもらった2年間でした。チームとしても、今季は苦しい時期もあったけど、昨季は結果も出て、どういうふうにしたらチームは勝てるかというところをみんな学んだと思う。そういう経験ができたことは今後につながる」と振り返り、「最終戦は、勝って尹さんを送り出してあげたい」と話した。

 今節のもう1つのトピックは、かつてセレッソでプレーした扇原貴宏と、横浜FMのゲームキャプテンという立場でぶつかること。
「試合に出ていない時期もあったし、メンバーに入っていない時期もあったので、ちょっと心配していたけど、キャプテンまで任されて。すごいなと。“横浜FMのキャプテン”という姿に違和感はあるけど(笑)、キャプテンすること自体はそういう器というか、メンタルを持っている選手」
 扇原の1年後輩である杉本がそのように称えれば、扇原の1年先輩であり、今節はキャプテン同士として向かい合う山口蛍は、「もともとキャプテンシーを持った選手だった。キャプテン同士で向かい合えるのは、個人的には楽しみなところ」と柔らかな笑みを浮かべた。
(扇原選手のコメントは「相手チーム情報」参照 )

 泣いても笑っても今季のラストゲーム。リーグ戦における順位を1つでも上げて終えるために。そして、今季は悔しいシーズンになってしまったとは言え、1つの歴史を築いた指揮官との最後の一戦。“ユン・セレッソ”のラストゲームを勝利で飾るため、チーム一丸となって試合に臨みたい。

文・小田尚史