3月2日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第2節
名古屋グランパス - セレッソ大阪 (14:00KICK OFF/パロ瑞穂)
試合写真・コメントなど チケット
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 今年も日常にJリーグがある日々が始まった。
 そのオープニング。セレッソ大阪は、ホームにヴィッセル神戸を迎え撃ち、1-0で勝利 した。「フライデーナイトJリーグ」として他のカードに先駆けて行われたこの試合は「Jリーグ史上最上級の開幕戦」とも銘打たれ、大きな注目を集めた。試合前日にチケットは完売し、試合当日はホーム開幕戦としてはクラブ史上最多となる42,221人を集めた。期待感が充満するすばらしい雰囲気の中、勝利で飾れたことはこの上ない喜びであり、新体制となった2019シーズン、最高のスタートとなった。

 神戸戦で、なにより目を引いたのは守備だ。神戸にボール保持こそ許したが、一糸乱れぬ統率の取れたディフェンスで対応。決定機らしい決定機は、後半に初瀬亮のクロスから西大伍に許したヘディング1本くらいであった。リーガ・エスパニョーラでも守備構築に定評があったロティーナ監督。早速、その手腕を発揮してみせた。

 迎える第2節。相手は、こちらも開幕戦を勝利で飾った名古屋グランパス。今季の名古屋は既存の戦力に実力ある選手たちが加わり、確実にバージョンアップを果たした印象だ。サガン鳥栖との開幕戦では、昨季の得点王・ジョーが2得点を挙げて今季も健在ぶりを示せば、昨季セレッソもやられた大学卒ルーキー相馬勇紀もゴール。ガブリエル シャビエルに加え、新外国籍選手、ジョアン シミッチのパスセンスも光り、FC東京から加入した米本拓司も早速、フィットしていた。風間八宏監督になって3年目。ボールを握るスタイルは成熟されており、神戸との開幕戦と同様、今節もセレッソは守備で我慢する時間帯は増えるだろう。

「ボールの出どころにはプレッシャーをかけること。誰かがボールに行ったら誰かがカバーすることを徹底したい」(奥埜博亮)
「名古屋FWの動き出しを、みんなでカバーできるように守っていきたい」(山下達也)
前節の勝因となった組織的な守備を継続することが、今節もセレッソが勝利を掴むためには欠かせない。
 その上で、「攻撃の部分でも、もっともっと自分たちでボールを握って、自分たちの意図したボール回しでゴールにつなげていきたい」と語るのは奥埜。名古屋戦に向けたミーティングでも、「前節、特に前半は焦って攻撃してボールを奪われる場面が多かった」(奥埜)ことが課題として挙がったようだ。“ロティーナ・セレッソ”が目指す、ボールを丁寧につないで相手を攻略していく攻撃。その質を高めていく作業も並行して行い、ゴールに結び付けていきたい。

 開幕戦に続き、ビッグネームとの対峙。アウェイでの一戦ということを踏まえても、今節が厳しい試合になることは明白だ。それでも当然、この試合でもセレッソが求めるものは、勝点3のみ。前節掴んだ確かな手応えと、飽くなき成長への意欲を胸に敵地に乗り込み、開幕連勝を目指す。

文・小田尚史