6月26日(水)JリーグYBCルヴァンカップ プレーオフ第2戦
セレッソ大阪 - FC東京 (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 いよいよトーナメント方式に入った2019JリーグYBCルヴァンカップ。Cグループ首位通過を果たしたセレッソ大阪は、Bグループを2位で通過したFC東京とのプレーオフステージに挑んでいる。その第1戦 、敵地に乗り込んでの一戦は0-1で敗れた。
 アウェイゴールを1点も奪えなかった誤算はあったが、「悪い結果の中でも最低限の結果は出せた。十分、僕たちが勝ち上がるチャンスはある」(藤田直之)と選手たちは誰一人プレーオフステージ突破をあきらめておらず、チーム全体の士気も高い。

 決着が付く第2戦。カギを握るのは、先制点と、90分の中での意思統一か。セレッソが90分の中で勝ち上がるには最低でも2点が必要であり、延長戦に持ち込むにしても1点は必要。無得点では勝ち上がれないだけに、どこかの時間帯で攻撃的に出る必要はある。これまでルヴァンカップにおけるホームゲームは、いずれもアグレッシブな姿勢で試合に入り、前半のうちに先制点を奪っている。この試合でも、そういった試合の入りを見せることができれば、試合の主導権も握れるはずだ。

 もっとも、リスクを冒し過ぎて守備に穴を空けてしまえばプランも崩れてしまうだけに、攻守のバランスや、攻めている時のリスク管理も重要になることは言うまでもない。今、試合がどういった状況なのか、チームとしてどのように試合を運んでいきたいのか。11人全体の共通理解を、逐一ピッチで持ちながら試合を進めていくことが求められる。

 今季のルヴァンカップでは、ここまで多くの選手が出場しており、総力戦で勝ち上がってきた。その過程において、カップ戦での活躍がロティーナ監督に認められ、リーグ戦でのポジションを掴んだ選手も多い。今季のチームを構築していく上で、「カップ戦が果たした役割は大きい」(ロティーナ監督)だけに、ここでその歩みを止めてしまうのは惜しい。
 なにより、「もう1度、カップを掲げたあの景色をみんなで見たい」(水沼宏太)という強い意欲がある。初の古巣戦となった第1戦で奮闘したGK圍謙太朗は、第2戦に向けて「勝ちます!」と言葉に力を込める。「相手というより、今回は自分たち次第。相手に合わせるのではなく、相手を圧倒する気持ちが大事。こっちが躍動してやろうという勢いで入れば、相手を飲み込むことができる」と試合を見据え、「ここで自分たちが逆転でプレーオフステージを突破できれば、選手層も厚くなるし、リーグ戦にもつながる。チーム全体の今後にもつながる大事な試合」とこの一戦の重要性を熱く語る。

 国内外、どのカップ戦を見ても、平坦な道を歩んで頂点まで上り詰めるチームはない。逆境を跳ね返す力が、今のセレッソにはある。2年ぶりのルヴァンカップ奪還へ、チームとして、総力で乗り越えたい壁だ。

文・小田尚史