7月6日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第18節
サンフレッチェ広島 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/Eスタ)
試合写真・コメントなど チケット
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 ロティーナ監督を新たに迎えて臨んだ今季のセレッソ大阪。新たなスタイルにキャンプから取り組む中、開幕戦こそヴィッセル神戸に勝利するも、その後はリーグ戦3連敗(第2~4節)や3試合連続無得点(第7~9節)など我慢の時期も続いた。
 潮目が変わったのが、令和に入った初戦。第10節・松本山雅FC戦だ。この試合からメンバーやシステムが大きく変わると、以降はリーグ戦6勝2敗。この間に喫した失点もわずか3と、右肩上がりでプレーに成長が見られ、結果にも表れた。前節・湘南ベルマーレ戦での勝利により、8勝2分7敗と勝ち越して、7位で前半戦を終えた。

「今はプレーしていて、楽しくて仕方ない」
 そう話すのは松田陸。「より深くサッカーを学んでいる」とも続ける。似た言葉は他の多くの選手からも聞かれるが、当然、現状に満足する気配もない。ロティーナ監督を筆頭に誰もがさらなる成長を求めて日々の練習に取り組んでおり、「みんなでハードワークして、もっともっと戦える集団になっていきたい」とキャプテンの清武弘嗣も語る。
 残り17試合。一戦一戦をしっかりと戦い抜く中で、どこまでチームとして成長し、上位に迫っていけるか。楽しみな後半戦となる(順位表 )。

 その初戦は、アウェイでのサンフレッチェ広島戦。広島は、今季のAFCチャンピオンズリーグにも出場し、グループステージ突破を果たした。その事実一つとっても、難敵であることは間違いなく、ラウンド16での鹿島アントラーズとの死闘は記憶に新しい。
 第3節 での対戦時は堅守に苦しめられたが、そこからセレッソが成長しているように、広島もまた、チームとしてブラッシュアップを遂げている。端的に言えば、守備の堅さはそのままに、攻撃の迫力やバリエーションが増している。

 それでも、ここまでリーグ戦17試合で11失点という総失点数リーグ最少タイの堅守を軸に、広島の隙を突いて得点を奪う、したたかな試合運びを完遂できれば、勝利を掴み取ることはできる。広島について、「いいディフェンスをしてくるし、カウンターも鋭い。対戦時はいつも難しい試合になる」と警戒するのはマテイ ヨニッチだが、「勝つために相手のホームに行くし、僕らは誰も相手を恐れていない。全力で勝ちに行く」と語気を強める。 

 今季、ここまでリーグ戦における連勝は今回で3度目のセレッソだが、3連勝はまだない。前節の試合後、「今年はまだ3連勝していないので、次も勝てばチームとしても大きな成長になる」と語ったのは清武。暫定順位だが、2位・川崎フロンターレと現状の勝点差は5。ここで3連勝の壁を乗り越えれば、また新たな景色が見られる。我慢比べにもなりそうな今節だが、本格的な上位争いへ加わっていくために、勝点3だけを求めて敵地へ乗り込む。

文・小田尚史