7月20日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第20節
セレッソ大阪 - ベガルタ仙台 (19:00KICK OFF/ヤンマー)
試合写真・コメントなど チケット
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 リーグ後半戦のホーム初戦となった前節・名古屋グランパス戦 。セレッソ大阪は、攻守で相手を上回り、3-0の快勝を収めた。0-2で敗れた第2節 からの成長を結果でも内容でも示して見せた、会心の勝利となった。現在、ホームではリーグ戦4連勝中であり、5試合連続無失点とクラブ記録を更新中。手堅い守備と、相手の隙を逃さない攻撃。チーム全体が目に見えない糸でつながれているかのような一体感。攻守一体の姿勢こそ、“ロティーナ・セレッソ”の強みだ。

 もっとも、「まだまだ成長の余地はある。チームとして個人として、すべてにおいて成長していきたい」と語る指揮官の下、チームはさらなる進化を求めている。前節を振り返って、「もっと相手のチャンスシーンを消すこともできた」と話したのはセンターバック瀬古歩夢だが、GKキム ジンヒョンも「押し込まれた時間帯でも、なるべく自分たちのペースにしていきたい。そういうところを改善していけば、もっといい試合ができる」と試合の進め方について言及する。スタイル浸透に時間を費やした序盤戦を経て、成熟の過程を歩んだ中盤戦。そして、ここからはより細部にも意識を傾け、攻守に精度を高めていくべき段階に突入する。 

 今節、ホームに迎える相手はベガルタ仙台。前回対戦時、仙台のホームで行われた第5節 では、3-4-2-1の布陣で戦った両チームだが、どちらもその後、4-4-2に変更。今回は、前回とは形が変わった中でのミラーゲームとなる。
 セレッソのロティーナ監督、仙台の渡邉晋監督ともに、立ち位置の優位性を保った上で試合を進めていくポジショナルサッカーの概念を取り入れているだけに、どちらがよりズレを生み出し、相手の守備陣形を崩していくか、試合の進め方には注目だ。
 サイドの攻防も焦点の1つ。特に、移籍後初のヤンマースタジアム長居でのプレーになりそうな関口訓充がいる仙台の左サイド、セレッソの右サイド・水沼宏太、松田陸とのぶつかり合いは必見だ。

 また前節、仙台は試合の入りで緩さを見せ、16分の失点を契機に鹿島アントラーズに0-4の大敗を喫している。「負けた後の試合。必ず気合いを入れて臨んでくると思う。僕らも受け身にならず、アクションを起こしていきたい」と水沼も話すように、前節の敗戦を払拭すべく仙台が並々ならぬ覚悟で乗り込んでくることは想像に難くない。セレッソも、試合開始から集中した入りを見せていきたい。仙台の出鼻をくじく先制点を決めることができれば、より優位に試合を進めることができる。

 直近のリーグ戦10試合で7勝1分2敗と勝点22を積み上げたセレッソ。2位の横浜F・マリノスとは勝点6差、首位のFC東京とも勝点9差。上位の背中も見えてきただけに、ここで立ち止まるわけにはいかない。ホーム5連勝を達成し、上位を追撃したい一戦だ。

文・小田尚史