8月3日(土)2019プレナスなでしこリーグカップ2部 決勝
ちふれASエルフェン埼玉 - セレッソ大阪堺レディース (15:30KICK OFF/味フィ西)
試合写真・コメントなど
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 2017年8月12日、セレッソ大阪堺レディースは初めてのタイトルを手にした。プレナスなでしこリーグカップ2部優勝である。松原志歩のゴールで先制、追いつかれるもPK戦に競り勝った気迫の一戦であった。あれから2年、なでしこリーグ1部を経験し、降格の悔しさも味わった。今シーズンは開幕戦に敗れてスタートダッシュがかなわず、なでしこリーグ2部では現在4位につけている。

 リーグカップのグループリーグも、決して順風満帆ではなかった。第1節はASハリマアルビオンとドロー、第2節は愛媛FCレディースに敗戦とリズムに乗り切れなかった。流れが変わったのは、第3節のバニーズ京都SC戦。なでしこジャパンのワールドカップ直前キャンプ(5/22~5/26)にトレーニングパートナーとして参加していた宝田沙織が、キャンプを終えたその足で参戦。57分に途中出場すると、60分、75分、89分に得点してハットトリックを達成すると、チームは3-2の逆転勝利を収めた。

 エースの活躍でグループリーグ初勝利を上げると、その後は着実に勝点を積み重ね、第9節の試合前日にグループ1位を決定づけた。ただ、楽な試合はひとつもなく、常に全力、総力で戦い抜いてきた印象だ。「今年はケガ人が多くて、チームを作りこむことが難しかった中で、いろいろな選手がメンバーに入ってきて、ポジションが変わったり、1人の選手が複数のポジションをしたり、いろいろなトライができ、準備ができた」。岡本三代監督が振り返るように、高和芹夏、浜野まいか、小山史乃観ら若い選手たち、大阪学芸高等学校の選手も出場し活躍するなど、選手層の底上げがあった。

 そして迎える決勝。対するちふれASエルフェン埼玉とは、2年前のなでしこリーグ1部・2部入れ替え戦で対戦、今季もリーグでしのぎを削っているライバルだ。岡本監督は、「非常に戦術的に戦ってくるチーム。そういう相手にどれだけやれるか」と警戒する。キャプテンの林穂之香は、「どんな相手にも自分たちのプレースタイルを持って戦いたい」ときっぱり。経験豊富な相手選手に、若いチームがどう挑むかがポジションになるだろう。

 2年前はPK戦による勝利だった。「今回は私がゴールを決めて勝ちたい」と宝田が意気込めば、「私も狙っています」と林も得点を誓っている。セレッソらしいアグレッシブなサッカーでゴールを奪い、真夏の決戦を制したい。

文・横井素子