8月24日(土)2019明治安田生命J1リーグ 第24節
ジュビロ磐田 - セレッソ大阪 (19:00KICK OFF/ヤマハ)
試合写真・コメントなど チケット
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 2019明治安田生命J1リーグでは第21節・FC東京戦、第22節・サガン鳥栖戦と連敗を喫していたセレッソ大阪だが、先週は天皇杯3回戦・レノファ山口FC戦に続き、横浜F・マリノスのホームに乗り込んでのリーグ戦でも勝利。中2日でのアウェイ連戦という過酷な日程の中、チームの底力を示す1週間となった。

 前節は、攻撃的な横浜FMに攻め込まれる時間も長かったが、全選手が最後まで体を張ってしのぎ、1失点に留めた。リーグ戦3試合連続失点は気掛かりだが、守備での安定感は保たれている。得点力を伸ばしていきたい攻撃も、前節は少ないチャンスを生かして2得点。FWで起用されている奥埜博亮がクロスに合わせて2得点と、結果を出した。FW陣は、天皇杯3回戦では澤上竜二が2得点。練習では柿谷曜一朗も豪快にネットを揺らし、新加入の鈴木孝司も前節、早速J1デビューを飾るなど、競争が活性化されている。

 今節は、前節に続いて再びアウェイに乗り込み、ジュビロ磐田と対戦する。磐田との前回対戦時は、内容も伴い2-0で快勝 したが、相手のホームで迎える今節は、前回以上に厳しい展開が待ち受けているだろう。今節の磐田は、フェルナンド フベロ新監督の初陣。気持ちが入っていることは明らかであり、J1残留へ向け、ここでシーズンの流れを変えようと、全選手が目の色を変えて挑んでくるはず。
 まずは、そういった状況下での激しい肉弾戦も覚悟の上、試合に臨みたい。セレッソとしては、“フベロ・ジュビロ”を分析する材料がないことはネックでもあるが、試合の中で対応していく力は磨いている。「相手のメンバーや戦い方はハッキリしない部分もあるけど、今の自分たちのベースを崩すことはない。うちとしては、やってきたことをやり続けるだけ」と藤田直之も毅然と語るなど、セレッソには、ロティーナ監督の下、ここまで積み重ねてきた経験値がある。相手の出方も見極めた上で、効果的にボールを動かし、試合を優位に進めるべく先制点を狙いたい。 

 リーグ戦での連敗という苦しい状況を打破すべく、先週は多くの選手が出場機会を掴んで公式戦連勝を果たしたことで、チームの一体感は増している。 
「(前節は)勝ったとは言え、相手から学ぶことはたくさんあった。ただ、自分たちも『なにがなんでも勝点3を取る』という戦い方はできた。プランとは違っても、『勝つためには手段を選ばない』ということも、強いチームには必要なこと。ただ、向上しないといけないこともたくさんあるので、課題として取り組んでいきたい。今節は、相手の状況もあるけど、自分たちが上に行くためには負けてはいけない試合。前節での課題にも目を向けながら、次の試合に向けて、いい準備をしていきたい」と話すのは水沼宏太。

”勝利”という最も大切な目標は見失わず、チームとして、選手個々として、「常に『前の試合よりいいプレーができるように』という意図を持って、日々の練習に取り組んでいる」(ロティーナ監督)のが現在のセレッソ。その歩みを止めず、上位に肉薄していくためにも、“新監督の初陣”というモチベーションが高い相手に対してもひるまず立ち向かい、堂々と戦い、勝点3を獲得して8月の戦いを締めくくりたい。

文・小田尚史