9月5日(水)JリーグYBCルヴァンカップ 準々決勝第1戦
湘南ベルマーレ 3-0 セレッソ大阪 (19:03/BMWス/5,896人)
試合写真・コメントなど
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●チョウ キジェ監督(湘南)
「お疲れさまでした。はじめに、今日はセレッソのサポーターがたくさんスタジアムにお越しいただきました。僕も京都出身ですが、関西地方が豪雨と台風であれだけの大きな被害を受けているのは記憶にないですし、昔見た京都の街や関西空港などの状況を見て非常にショックを受けながら今日の試合に入りました。そういったなかで、ここまで大変な想いをして来てもらったセレッソのサポーター、それから今日はルヴァンカップで平日ミッドウィークのナイトゲームになりますが、熱い声援をくださったベルマーレのサポーター、両サポーターに『お疲れさまでした』という言葉をまずお伝えしたいと思います。
 前回のルヴァンカップ(プレーオフステージ)・仙台戦も同じような(第1戦に快勝という)シチュエーションで、アウェイでの第2戦に行って内容的に一方的にやられた試合だった。それが、今日3-0で勝った瞬間に僕も選手にも同時に脳裏をよぎったと思いますし、この一戦はいろいろな意味も含めてうまくいったところはありますけど、それが第2戦も同じようにうまくいくとは限らないし、逆にうまくいかないんじゃないかと僕は思ってます。こんなに早く次の試合に切り替えられるのは、前回の仙台戦の経験があったからだと思いますし、選手もそれは言わなくてもそうだなという顔をしていた。明日は全体練習はフリーにしますが、この期間でできることをやって、また新しいゲームに臨みます。セレッソは非常に個人の能力も高いし、ホームゲームではこの点差を挽回しようとしてくるに決まっている。また(仙台戦と)同じようなことをやられたら、我々はなにも学んでないということなので、次の一戦に集中したいと思います」 

Q:攻撃について、奪って縦にダイレクトに仕掛けていく形が多く見られたが?
「今日、実は試合前に、昨季ルヴァンカップのフロンターレとセレッソの決勝を見せた。セレッソは開始1分で杉本健勇がゴールを決めて、最後にソウザが決めて2-0で勝ったあの試合です。
 ルヴァンカップでチャンピオンになる可能性があるのは、もう8チームだと。ここで我々はいちばん上を目指すために戦う。そのなかで、ちょっとしたチャンスで決めるか決めないかで次のステージに進めるかどうかは決まってくる。
 そういう意味で、選手も今日の試合を優勝するための1試合と捉えたと思いますし、次の試合は逆に優勝のことを考えないで臨まなければいけないと思っています。
 今の質問で言うと、プレーモデルというか、我々が今日やらなければいけない、絶対にこれを押さえろ、という攻撃で1つ、守備で1つというのは、珍しく実際に映像で見せてやりました。その意味では、そういう場面になったときに点が取れて点を取られなかった試合で、言葉で言うと非常にタクティカルに選手はプレーしたかなと思います。今までは相手のよさを消したら自分たちのよさが出ない、逆に自分たちのよさを出したら相手のよさが出てやられてしまうみたいな試合が多かったんですけど、今日はプロフェッショナルプレイヤーとして、相手のよさを出させないことで自分たちのよさが消えているわけではないというところで言うと、非常に戦術的に理解が深まった一戦です。その意味では、今までの勝ち方とは少しニュアンスが違う勝ち方ができたのかなと思っていますが、それは第2戦を含めての話。頭を切り替えて次に行きたいと思います」

Q:自分たちのよさが、相手のアドバンテージにならないことはものすごく大事だと思いますが?
「今、Jリーグのなかで監督として長くそのチームにいる人はそんなに多くはないと思います。そのなかで僕ができることと言うと、経験を活かすというよりは、この長い期間だからこそ起こる現象を、そこでジャッジしてメスを入れるのか放っておくのかを決められる、ということだと思っています。なにかをそのままにしないというか、小さな問題をまあいいだろうとしていくと、俗に言うマンネリみたいなものが重なって、その進行速度はすごく速いと思う。だから、そういうところで選手がアラートになって、長く務めているからこそ、そういった日常に向き合っていく温度をつくっていくために今やっているつもりで、そういうところで言っても今日はそういう温度をしっかり選手が表現したかなと思います」